No.21
カテゴリ:スポーツ/ドラマ・ヒューマン
オススメ度10 ★★★★★★★★★★著者:井上雄彦
出版社: 集英社
発売日:2002/9/18(1巻)
巻数:1〜14巻以下続刊 <連載中>
「弱者、それが俺」
あらすじ
バスケをやめてから何をやっても上手くいかなくなった男、野宮朋美。
ある日、古ぼけた体育館で車イスの男、戸川清春と出会う。
ここから彼らの物語は始まる。
そして彼らが直面する現実(リアル)とは…?
「スラムダンク」の井上雄彦先生の「車イスバスケ」をテーマにした作品です。
まず「スラムダンク」とは同じバスケでも全く切り口が違います。
「障害を乗り越えて頑張って」といった、どこかのチャリティ番組のような
お涙頂戴の甘さや爽やかさなど全くありません。
ひたすら切実に。
奇跡も起きず。
心が苦しくなるほどまでの現実(リアル)が描かれています。
リアルな人たち。
この作品には三人の主人公がいます。
野宮 朋美(のみや ともみ)。
自分のせいで、相手を障害者にしてしまった少年。
戸川 清春(とがわ きよはる)。
溢れる陸上の才能を持っていながら病気で足を切断してしまった少年。
高橋 久信(たかはし ひさのぶ)。
高慢で自尊心の塊で、突如事故で障害を負ってしまった少年。
三者三様の「リアル」が描かれていきます。
障害者の目線、健常者の目線、家族の目線、友人の目線。
支える者、支えられる者、支えを放棄する者、自ら立とうとする者。
そこには人生のすべてが集約されている気がします。
さて、評価は?
本当にこの井上雄彦先生はなんという才能だろう。
1巻から14巻までで14年間。
ちょうど一年に1巻のペースですが、まだまだ三人の「リアル」は続きます。
もちろん【星10】でオススメします!
どこまでも追いかけていきたい作品です!
【その他の井上雄彦作品】
SLAM DUNK 全31巻/完全版全24巻
(1991〜1996)
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