グラシュロス

No.416
カテゴリ:ファンタジー/ギャグ
オススメ度5 ★★★★★☆☆☆☆☆
著者:原作:金城宗幸 作画:藤村緋二
出版社: 講談社
発売日:2017/11/6(1巻)
巻数:1〜4巻以下続刊

「絶望の山(グラシュ)を殺す(ロス)!!」

最高の悪ふざけ漫画キターーーー!!

累計555万部『神さまの言うとおり』のコンビが再びタッグを組んだ最新作。

テーマはなんと原始時代!
ぐるっと方向を変えた意欲作か!?と思いきや。

うん?
ううん???

ちょっ、これwww

となること必至です。

それがこの「グラシュロス」です。

あらすじ

舞台は遥か30000年前。
原始時代を生きた人間(クロマニョン)を紡ぐ物語!!
絶望の山(グラシュ)と呼ばれる巨大なマンモスに両親を殺された少年アクウ。
彼はグラシュをロス(殺す)するために旅に出るが…。


感 想

確かな作画。
テンポ良いストーリー。

さすがヒット作を生み出したこのコンビ。
冒頭部分から引き込まれます。

おおお!

今度は原始時代が舞台かよ!
思い切った路線変更だなぁ。

辛い宿命を背負った主人公が、最強のマンモスに挑むストーリー。
これは面白くなりそうだなぁ!

.......なんて。

思っていたのは、読み始めて少しだけ。

ちょっと!

おい!!!

ツッコミが追いつかない。

なんだこれ?

なんだこれwww

本作は。

壮大な歴史ファンタジー漫画のフリしたギャグ漫画です。

ついに金城作品は新たなジャンルを切り開きました。

これは最高の「ルビ芸漫画」です。


グラシュロスな人たち。

アクウ。
赤い月の夜に産まれた。
滅びを呼ぶ忌み子として集落で疎まれている。

ダダア。
アクウの父親。かつては集落一の狩人だった。

イーピン。
アクウの幼馴染。壁画が得意。

グラシュ。
「絶望の山」という呼び名を持つ、最強のマンモス。


真面目に読んではいけない。

独特のルビのふり方、読ませ方をする金城漫画。

同じ、セリフ。
同じ、言葉。

その読ませ方一つで印象は大きく変わります。

大ヒットした前作『神様の言う通り』。
そのルビの読ませ方が秀逸でした。

ダジャレを駆使し、一つの単語にいくつもの意味を含ませる。

その言葉のセンスは抜群です。

それが異世界デスゲームという世界観に上手くハマっていました。

ただ、今作は。

シリアスな歴史ファンタジー漫画のように始まります。

最初にこの作品を「ストーリー漫画」と捉えてしまうと、もうダメ。

ルビがあまりにふざけすぎていて。

内容が頭に入ってこないw

なので、真面目に読んではいけません。

お酒でも飲みながら、ゆる〜く読んでみましょう。


これぞルビ芸。

気になり度
集落=「アーツ」
集落会議=「アーツマーリ」
長老会議=「ピーティーエー」
宴=「パーリ」
悲劇=「カナシ」
殺す=「ロス」

うん、、まぁこのくらいは。
ストーリーの流れで読めちゃうよね。


気になり度★★★
食べ物 =「ドロップ」
木の実 =「ナナ」
肉 =「ハナマサ」
食事 =「ウマシ」

サァサァ!
ちょっと気になり始めましたね?

大ゴマでこのルビがくると、そっちに目がいきます。

何気に「バッチコォォ」も気になりますね。

ちなみに「肉のハナマサ」は関東地方に展開している、お肉の充実しているスーパーマーケットです(笑)


気になり度★★★★★
原っぱ =「タツノリ」
狩人 =「アズサ」
最強の狩人 =「アズサ・ニーゴ」

もうこれ、おかしい。

めっちゃシリアスなシーンで、これ。

あずさ二号で「狩人」ってww


【番外】大好き度★★★★★

一番のお気に入りはこれ!

ギャーギャーの群れ=「ロート・ロート・ロート」

こんなん、ズルいw

クイズダービーを見ていた世代なら爆笑モノ。

ロート製薬のCMが頭の中で流れます(笑)

「ロ〜ト♪、ロ〜ト♪、ロ〜〜〜ト♪」

そんなコーラスをバックに鳥の群れが飛び立つCMです。

こういうのが、2巻を過ぎたあたりから加速度的に増えていきます。

次はどんなルビが出てくるのか?

このルビのルーツは何だ?

もう、ストーリーそっちのけ。

気になって、気になって(笑)


さて、評価は?

賛否両論のこの「ルビ」問題。

Amazonレビューでもこの独特すぎる「ルビ」の批評のオンパレード。

しかも概ね否定的。

そりゃ、確かに(笑)

気になるもん!

既刊4巻まで読了。

作者の大いなる悪ふざけ、パロディは、さらに加速!

もはやクレームが全力で講談社に入りそうなレベル。

大丈夫なのかな(笑)

この作品の評価のキモはただ一つ。

この悪ふざけを許容できるか。楽しめるか。
それだけです。

僕は楽しんで読んでます。
そのうち「グラシュロス語辞典」を出すのじゃないかと期待。

ただ、二転三転するストーリー性を重視する方はつまらないかと。

ということで。

僕は好きですが、強いてはオススメまでしませんよ…
【星5つ】でオススメ。

1巻から読む
(2017〜)


【その他の 原作:金城宗幸 作画:藤村緋二 作品】

神さまの言うとおり弐  全21巻
(2013〜2017)

神さまの言うとおり 全5巻
(2011〜2012)


【その他の 原作:金城宗幸 作品】

ジャガーン 既刊5巻
(2017〜)
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