No.185
カテゴリ:SF/ラブコメ/2巻完結
オススメ度7 ★★★★★★★☆☆☆著者:吉富昭仁
出版社: 少年画報社
発売日:2012/11/19
巻数:2巻完結
「サイアクだ」
SFからヒューマンドラマからギャグからエロティックまで。
なんとも振り幅の広い作品をさらりと描いてしまう。
そんな吉富先生が手がけたTSラブストーリー。
それがこの「バランスポリシー」です。
あらすじ
女性が生まれなくなった世界。
日本は人口約4千万人となっていた。
ついに国家は適応者を女性に改造手術を行う、男女均衡政策=バランスポリシーを始める。
真臣の親友・健二は、女性に改造されてしまう。
1年後、可愛い女の子として戻って来た健二に真臣はドキドキ!?
二人のギクシャクした関係はどうなっていくのか?
TSとは?
transsexual(性転換)のことを指します。
性転換を題材にしたものをTS物と言ったりします。
ということで。
このバランスポリシーは女の子になった男の子が主人公。
可愛いなぁ、オイ!
本当に吉富先生の描く女の子は微エロ可愛い。
キラッキラしてる。
今作の設定では、体は手術にて完全に女性化しますが、精神は「元のまま」という設定。
想像してください。
男性の方!
今の記憶のまま、体だけ完璧な女性になったとしたら??
あああああぁぁぁぁあああ!!
これ、きっついです。
ということを。
悲惨にならず、明るく描いています。
もう、面白い!
バランスよい人数。
舞台はとある田舎町。
キャラはそんなに多く出てきません。
主要キャラのみでまったりとストーリーは進みます。
女性になった健二。
性が反対になったことで悩み、葛藤します。
女性になっても消えない真臣の姉への恋心。
そして抑えきれない性への好奇心。
親友が女性になってドギマギする真臣。
あけっぴろげに接してくる健二に戸惑いながらも付き合う。
ちー姉。真臣の姉。
健二の憧れの女性。
ミーコ。健二の幼馴染。
健二に好意を寄せている。
あくまでライトに。
ご近所さんコミュニティの中で、それぞれの「女性化した健二」への接し方や心境の変化なども細かく描かれています。
でもそこに重たさ、シリアスはなく。
性転換と言うセンシティブなテーマだからこそ。
あまりにリアルに描きすぎない。
あくまで軽く。
コメディとして読めるレベルに落とし込んでいます。
このバランスが上手い!
そして最後はちょっぴり切ない。
さて、評価は?
2巻完結でスッキリ。
長い時間をかけてキャラたちを追いかけていくのではなく。
夏の1シーズンの一瞬を切り取った作品となっています。
その後のエピソードまで描かれていて、読後は二人の行く末を想像なんかしちゃったり。
ラストは若干、急いで終わった感もあり。
もう少し続けて欲しかっというのが本音です。
とはいえ。
元々は最初の1エピソードの6ページで終わる予定の作品だったとのこと。
2巻まで読めて良しとしましょう。
ということで、お気に入りの【星7つ】。
オススメです!
【その他の吉富昭仁作品】
EAT-MAN THE MAIN DISH 1〜3巻
(2014〜)
へんなねえさん
(2014)
記事を読む
スクール人魚 全5巻
(2013〜)
記事を読む
熱帯少女
(2009)
記事を読む
BLUE DROP ~天使の僕ら~ 全2巻
(2007〜2008)