飼育少女

No.394
カテゴリ:ギャグ/日常
オススメ度8 ★★★★★★★★☆☆
著者:仲川麻子
出版社: 講談社
発売日:2018/1/23(1巻)
巻数:1巻以下続刊

「見ていたいなら飼えばいい」

く、首輪をした女子高生!?

倒錯系の危ない漫画か?

そのタイトルと表紙のインパクトから、速攻で手に取ったこの作品。

最初に書いておきます。

エロではありません。

男性諸氏、パンツは履いときましょう。

それがこの「飼育少女」です。

あらすじ

ある日突然、生物教師に呼び出された鯉住のぞみ。
対馬先生からある生物の飼育をたくされる。
それは、切り刻んでもすりつぶしても死なない……驚くべき“不滅”の生物であった!

その日から、のぞみは「飼育少女」となり、様々な生物と出逢い、格闘する日々に明け暮れるのであった……!!


感 想

エロでない。
SFでもない。

思ってたんと違〜〜う!

なんて、やさぐれたのは最初だけ。

なんだこれ?
めちゃくちゃ面白い。

ガチの飼育・観察漫画。

みなさま「ヒドラ」ってご存知ですか?

ここで鳥型のウルトラ怪獣を思い浮かべた人は、かなりのおっさんです(笑)

(円谷プロ)

違います。

<ヒドラとは?>


刺胞動物のうちヒドロ虫綱花クラゲ目ヒドラ科に属する淡水産の無脊椎動物の総称である。

*wikipediaより

知らんかった!!
こんな生物、存在するのか!

そこらへんの池や川の浅瀬にいるらしい。

このヒドラという小さな生物。
発生生物学の分野では細胞分化のモデル生物として研究されているようです。

生物学を専攻されてる方には、馴染みの飼育生物なのか!

物語は、主人公・鯉住のぞみが生物教師に勧められて、このヒドラを飼うとこらから始まります。

内容は素人目線での観察日記。

自分もまったくの素人でございます。
読者のほとんども同じなはず。

なので、主人公と同じ目線で「ほうほう…」なんて楽しめます。

でもね。

実は、やっぱり裏設定がありました。

これがまた…。

面白い!


飼育する人たち。

鯉住のぞみ。
2年生。独特の観察眼と感性を持つ。

対馬先生。
生物教師。何か飼ってみたいと思っていたのぞみにヒドラの飼育を勧める。

熊谷ひとみ。
3年生。対馬の生物の授業を受けている。
何かとのぞみに対抗しようとする。


見ていたいなら飼えばいい。

この言葉。

ものすごく裏を含んでおります。

意味がわかると怖いんです。

生物教師・対馬に勧められ、ヒドラの観察を始めたのぞみ。

斬新すぎる観察眼を披露していきます。

ヒドラの倒立するような動きを見て…。
ジャ◯ーズみたい!
ってキラキラしたり。

フジツボが蔓脚(触手なようなもの)を出してる姿を見て…。
貴婦人みたい!
ってうっとり…。

アタマおかしい(笑)

で、そのありえない感想に、悶える生物教師。

そう。これは!
まさしく新しい発見の喜び。

この「生物(生徒)」は面白い。

もっと見ていたい!!

から〜〜の、このセリフ。

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「見ていたいなら飼えばいい」

ヤダ、超キモイwww

「飼育・観察」する少女を…。

観 察 す る。

って!そんな作品やったんかい!

えええ?
そういうこと?(笑)

このナナメ上っぷりが面白すぎる。

一話目で、もうガッツリ虜になっちゃいました。


さて、評価は?

初読みの著者さん。

まだ若手の作家さんだと思うのですが抜群の安定感。

ちょこちょこ出てくる小ネタが、渋めなのも良い。

作画も上手い。
というか、すごく好きな画風だ。

そしてこの感性はすごい!

「飼育・観察」という地味な題材を、よくぞここまで!
エンターテイメント性豊かな作品に仕上げる構成力に脱帽です。

1話ごとに観察する生物が変わり、その知られざる生態が勉強できちゃいます。

「生物を飼う」という、この単純なテーマでどこまで展開していけるのか!?

1巻はまったく飽きもせず読了。

「飼育・観察」という新感覚の題材。

これは面白い!で【星8つ】でオススメです。

次巻の生物たちに期待。

1巻から読む
(2018〜)


【その他の 仲川麻子 作品】

ハケンの麻生さん
(2015〜)

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