響子と父さん

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No.172
カテゴリ:ギャグ/1巻完結
オススメ度7 ★★★★★★★☆☆☆

著者:石黒正数
出版社: 講談社
発売日:2010/3/19
巻数:1巻完結

「あいつは帰ってくるさ」

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「それでも町は廻っている」で有名な石黒正数先生の傑作短編。
父と娘が織りなす日常系ストーリー。
ほんわかなのにチラっと黒い。
それがこの「響子と父さん」です。

あらすじ

イラストレーターの響子。
いつも風変わりな父に振り回されっぱなし。
仕事に恋に。母は旅行に。
妹は失踪と。
てんやわんやの家族の群像劇。


感 想

うん、面白い!

素直なハートウォーミングにならないのが石黒コメディ。
家族の絆がすれ違い

絶妙に空回りする「父さん」を楽しむ日常系漫画です。

こんな迷惑な父さんいそう(笑)

決して他人には迷惑をかけたりはしない。
でも、行動が突飛で家族がとばっちりを受けるパターン。

「親父あるある」です。


セルフコラボレーション!

本作の見どころは?

何といっても!
石黒漫画の真骨頂、他の作品とのセルフコラボレーション!

実は前回の記事で「ネムルバカ」を書きました。

あの作品の主人公の「先輩」こと鯨井ルカの姉と父が、本作の主人公の「響子と父さん」なんです。

ネタばれではありません。
作品紹介に書いてあります(笑)

本作では3話目に「失踪した妹」を回想するシーンで初めてその設定(妹=鯨井ルカ)が明かされます。
そして3話以降は「ネムルバカ」のサイドストーリーのような展開もあり。

時間軸で言えば「ネムルバカ」のラストシーンよりも数年後になります。

なぜ失踪するかは「ネムルバカ」を未読な方のために詳細は伏せましょう。


合わせて読むと…!?

最終話の後に「ネムルバカ番外編2 春香と父さん」が収録されています。

2巻合わせて読むと、世界が広がり面白い。

妹・春香が初めて寮に引っ越した日のお話。
お父さんが近所で買ってくるパーカーを渡そうとします。

ウキウキのお父さん。可愛いw

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春香はそっけない。

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で。
作品は変わって「ネムルバカ」の1シーン。

kyoko_3(ネムルバカ)

着てるやーんw

宝探しをやってみる。

他にも。
響子と父さんの名字は「岩崎」。
じゃ、なぜ先輩は「鯨井ルカ」と名乗った?
芸名だったの?
ルカは「春香=ハルカ」から? それはわかる。
じゃ「鯨井」はどこから?

と、疑問に思ってもう一度、本作を最初から読み直すと。
ありましたよ、2話目にその答え。

本作をお持ちの方は、ぜひ39ページを読んでみてください。
お母さんの実家のくだりです。

こういう細かいところを見つけてニヤニヤするのが石黒漫画の醍醐味。


他にも色々隠れてます。
お父さんが切手を集めてるシーン。

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*フルットを探せ!


ちなみに。

今回収録されているのが「ネムルバカ番外編2」です。

では「番外編1」はどこに???

「ネムルバカ番外篇 サブマリン」というのが「月刊COMICリュウ」に2008年に掲載されています。
これが番外編の1になります。

後に「ネムルバカ1.5巻」としてデビュー10周年を記念した小冊子として再録されています。

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残念ながら単行本には未収録。
なのでこの小冊子を手に入れるしか「ネムルバカ番外編1」は読めません。

気になる方は中古かオークションで出てくるのを待つしかないかも。


さて、評価は?

全1巻。本作だけでも十分面白い。

オススメ度は【星7つ】

ですが!

ここはやはり「ネムルバカ」「響子と父さん」の2冊を読み比べて欲しい。

2巻合わせてがオススメです。

全1巻を読む
(2010)

ネムルバカ
(2008)
記事を読む


【その他の石黒正数作品】

それでも町は廻っている 全16巻
(2006〜2017)
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(2010)

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(2007)

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