No.310
カテゴリ:ドラマ・アクション/ファンタジー
オススメ度9 ★★★★★★★★★☆
著者:和久井健
出版社: 講談社
発売日:2017/5/17(1巻)
巻数:1〜3巻以下続刊
「君なら!姉さんを救える!!」
タイムリープものだぞ!
あの「新宿スワン」で大ヒットを飛ばした和久井健先生の新作。
うだつのあがらない元不良が過去に戻って、未来を変える!
何度も使われてきたような設定ですが、果たしてどうか!?
ということで読んでみました。
それがこの「東京卍リベンジャーズ」です。
あらすじ
ダメフリーターの花垣タケミチ。
人生唯一の彼女・橘日向が、悪党連合“東京卍會”に殺されたことをニュースで知る。
そんなどん底人生のある日、電車のホームから落ちたタケミチ。
気づけばそこは、12年前の中学時代だった!?
不良 x タイムリープ。
この設定はかつてないか?
さすがにツカミが上手い!
1巻ですでに面白い。
タイムリープものは、これでもか!ってくらいにあります。
アウトローがタイムリープする代表作と言えば「代紋Take2」。
未来を知っているからこそ出来る立ち回り。
その知恵で成り上がっていくストーリー。
…ではありません。
今回はヘタレの主人公が、一人の女性を救いたいがため。
不良グループに入って奮闘するというもの。
ヘタレでしかなかった男が「悲惨な未来を変えたい」という一心で見せる覚悟。
その「男として」成長していく姿が描かれていく模様。
さらに過去に戻りっぱなしではなく。
現在の時間軸にも帰ってこれるというこの設定。
この「行き来できる」というのが、今後どのように生かされてくるのか?
主人公の奮闘がどのように未来を変えたか。
わかりやすくていいですよね。
リベンジャーズな人たち。
花垣タケミチ。
元不良で、うだつのあがらないダメフリーター。
駅のホームから落ちた拍子に12年前にタイムリープする。
橘日向。
中学時代のタケミチの彼女。
12年後、東京卍會の抗争に巻き込まれ死亡する。
橘直人。
日向の弟。12年前にタイムリープしてきたタケミチと出会う。
その日の助言をもとに助かり、刑事となっている。
佐野万次郎。通称:マイキー。
東京卍會のトップになる男。
12年前は男気のある不良だったが…。
気になる限定条件は?
ありとあらゆるところで題材にされてきたタイムリープもの。
大抵、主人公が過去に戻り奮闘し「未来を変える」というもの。
どのお話も同じようになりがちなところですが、それぞれのストーリーに色を付けるのが「限定条件」。
もはやタイムリープものはこの「限定条件」が見所と言っていいでしょう!
で、今作はというと…?
1. タイムリープできるのは12年前の”今日”のみ。
2. タイムリープの発動は、タケミチと直人が握手することで起こる。
そもそもこの直人自体も本来は姉・日向と一緒に抗争に巻き込まれ死ぬはずだった運命でした。
それが偶然タイムリープしたタケミチと出会い、その助言で救われ、やがて12年後に刑事となり「タイムリープを知る協力者」として登場という形。
現代の時間軸から姉の日向を救うためにタケミチに指示を出す役回りとなります。
未来を変えるためには?
東京卍會のツートップ「佐野万次郎」と「稀咲鉄太」。
この二人が出会わないようにすること。
抗争自体が起こらないようにすれば、日向は巻き込まれて死ぬことはなくなる、というもの。
タケミチのミッションは12年前に戻り、あの手この手で二人の出会いを止めることになります。
1巻では、まだ不良グループでしかなかった「東京卍會」の総長、佐野万次郎ことマイキーとタケミチが出会うところまで描かれています。
不本意ながらマイキーに気に入られることになったタケミチ。
さて、ここから弱小ヘタレが不良グループの頂点を目指すことになる展開が来そう。
弱い主人公が気合いとハッタリで成り上がっていくのはヤンキー漫画の王道でもあります。
王道ストーリーがくるのか?
それとももっと違う変化球がくるのか?
これからの展開が楽しみすぎる!
さて、評価は?
この1巻。
絶対に面白くなりそうな出来。
本当なら星8つ以上でオススメしたいところなのですが…。
油断はできない!!
なぜなら。
前作の「デザートイーグル」前々作の「セキセイインコ」。
どちらも面白くなりそうだったのに、最後は急に失速。
不本意に終了してしまいました。
打ち切りという、著者のせいだけではない事情があるにしても。
2作続けてしり切れとんぼ的に終わっていますので…。
今作こそはガッツリ描いて頂きたい。
まずは【星7つ】でオススメです。
終了まで追っかけていきたい作品。
それが遥か先になることを祈りつつ。
2巻を読んでみた。
うおお!
さらに物語は複雑に絡みあってきました。
マイキーを唯一諌めることのできる存在。
そしてマイキーの相棒であったナンバー2のドラケン。
東京卍會が極悪の組織になってしまったのはドラケンの死が関わっていることを知ったタケミチ。
過去に遡り、ドラケンを救うミッションが始まります。
ドラケンの死の原因とされる暴走族同士の抗争。
それを裏で手を引いている何者かの存在。
果たして、この先どうなる!?
いいところで3巻への引き。
これは面白くなってきました!
3巻を読んでみた。
【9/25追記】
マイキー、ドラケンの2トップの対立を阻止すべく。
奔走するタケミチ。
危機は回避されたかに見えたが…!?
って、ますます面白くなってきました。
これはもう【星8つ】でオススメに変更します!
4巻を読んでみた。
【11/18追記】
ついにドラケンを救うミッションを成功させたタケミチ。
そして現在に戻ると状況は一変。
未来は書き換わった…!?
はずだったのに!
ヤベェ!
この巻のラストは衝撃!!
凄い展開になってきたぞ。
面白さが加速してきました。
これはもう【星9つ】でオススメしたい!
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