金魚妻

No.292
カテゴリ:エロティック
オススメ度7 ★★★★★★★☆☆☆
著者:黒澤R
出版社: 集英社
発売日:2017/1/19
巻数:1〜2巻以下続刊

「うちの妻とヤリたくないか?」

何とも色気のあるこの表紙!

「復讐の未亡人」のヒットで、にわかに注目を集めている黒澤R先生。

グランドジャンプに掲載され、大反響を呼んだオムニバス短編集。

それがこの「金魚妻」です。

概 要

黒澤Rが描く、禁断の不倫愛…。
妻はなぜ、一線を越えたのか――?

悩める人妻の4つの物語。


感 想

男性諸氏、お待たせしました(ニヤリ)

この著者の描く女性は。

エロいんです。

なんだろう、この色気。

そして。

黒澤R作品の魅力は、単にエロではなく。

物語がエンターテイメントとして面白いこと。
エロを描くのが目的の取って付けたようなストーリーではありません。

ストーリーの中に、必然として、エロがある。

そこがいい。

1巻完結の短編でも、長編でもどちらでも描いてしまえる巧みさ。

今作のようなオムニバス作品でもその力量は遺憾なく発揮されております。


あらすじ & 1カット

1. 金魚妻
夫の浮気に傷つき疲れてしまった妻。
彼女は金魚に癒しを求めるが…。

2. 出前妻
そば屋に嫁いだ妻。
夫の家族と仲の良い元彼女のシングルマザー。
家に居場所のなかった妻は、出前先の独身男と関係を持つが…。

3. 弁当妻
上司の家に招待された部下。そこには従順な上司妻がいた。
レスの解消のために、上司は妻を誘惑するように命令するが…。

4. 見舞妻
自分の子供の担任教師を車で撥ねてしまった妻。
示談交渉のために、病室に見舞いに訪れる。
そこで担任から驚くべき提案を受けるのだが…。


女性目線でのエロ。

黒澤R作品の魅力。

それは何と言っても色気ある女性キャラ。

そしてその裏に秘められた真の姿。

いけない場面を覗き見しているような感覚になってしまいます。

そして。
女性特有のねっとりとした性描写。

その視点が、やはり女性ならでは。

こんなの。

なるほどなー。

指か。。。。

指の太さに、性的興奮を重ねる。

ううむ。

考えさせられますな(笑)


さて、評価は?

とにかく作画が艶っぽい。

女性キャラの色気は抜群です。

ただ、今作はテーマが「不倫」という割には、不倫に至るまでの夫婦のすれ違い、苦悩、葛藤、そういったとこは掘り下げない。

あくまで男女の禁断の愛、その1シーンの羅列。

「不倫」というタブーがタブーとして描かれず終わっています。

そんなに簡単に一線を越えるかな?っとリアルでは思ってしまうところも。

1話完結なので、あまりドラマ性は深くない。
これは仕方ないところでしょうか。

ライトに読む微エロ作品としてはありかもしれません。

ということで【星6つ】です。

サクっと読める大人向けの作品。
眠れない夜のお供にいかがでしょうか?


2巻を読んでみた。

【9/1追記】

大好評につき続編が出ました。

「不倫」をテーマに描くオムニバス連作。

1巻よりもエロ度は下がり、ドラマ性重視の話が多くなった印象。
こっちの方が好きかも。

タイトルでもある「金魚妻」の続きを描いた「金魚妻2」他、4編を収録。

個人的に好きだった「弁当妻」のその後もあり。

今回もサクッと読めて、面白い。

オススメ度を【星7つ】に上げさせて頂きます。

1巻から読む
(2017)


【その他の黒沢R作品】

先生ごめんなさい 1〜2巻
(2016〜)

復讐の未亡人
(2016)

相姦の赤い河岸 1〜7巻
(2013〜)