人間に恋した鬼は咲う

No.278
カテゴリ:ファンタジー/恋愛
オススメ度3 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
著者:雪森寧々
出版社: 実業之日本社
発売日:2017/3/17(1巻)
巻数:1巻以下続刊

「生きて いいんだよ」

人間と鬼の恋バナか!?

すごく素敵な表紙に惹かれ手に取りました。

初めて読む作家さんです。

果たして面白いのか!?

ドキドキ。。

それがこの「人間に恋した鬼は咲う」です。

あらすじ

鬼や妖怪が出没するという深い森。

愛する者を殺され生きる希望を失った少年は、森で出会った鬼に「僕を殺して」と懇願する…。

心に闇を抱えた少年と「恋」を知らない鬼の百年にも満たない恋物語。


感 想

涙目のウルっとした表情のオニさん…。
可愛いやん。

何度も書いてますが、僕はかなり「表紙買い」するタチです。

表紙から漂うオーラと言いましょうか…。

「なんか面白そう」

まさに勘です。

自分アンテナを信じ、作品を手に取ります。

あえて内容やレビューを前もって読まないというスタイル。
その方が面白かった時に、喜びが倍になるからです。

まぁ、全部が全部そういうわけじゃありませんよ。

でも、特に初めて読む作家さんは完全に表紙買いします。

なので。

たまにハズします!!

うっう〜ん…。

表紙はめちゃめちゃ良さそうだったんだけど…。

話が面白くない。

というより。

「切ない表情」を描きたかっただけか!という印象です
展開も強引で、心理描写も拙い。

ううむ。
表紙で期待が膨らんでいただけに、残念。


咲う人たち。

綾人。
妹の日和を亡くしたショックで、生きる希望を失う。
森で鬼の千代に出会い「殺して」と懇願する。

千代
森の奥の社に住む鬼。
綾人に興味を抱き、連れて帰る。
まだ「恋」を知らない。

千代のガチ鬼Ver。

けっこう怖い…。


作画はきっといい。

著者さんはイラストとかをたくさん描いていたのではないでしょうか。

「1枚の絵」の雰囲気の出し方は素晴らしい。

大コマや見開きなど。
魅力のある作画がたくさん。

少年や鬼の切ない表情。
とっても上手い。

こんな顔や。
あんな顔や。

このカットだけでも何か伝わってきませんか?

でも。

でもね。

お話が伝わらない!

漫画としてストーリー部分が雑。

その「せつない表情」に至るまでの心理描写やら情景描写。

そういうのを描いていかない。
心の動きと表情の前後関係が希薄なままです。

主人公の置かれた状況や心理が伝わらない。

そんな時に。
ものすごく「切ない作画」をぶっこんで来ます。

いやいや。

これでは泣けないです。。。


さて、評価は?

本当に惜しいなぁ。

作画はとっても繊細で綺麗なのに。
キャラのくだけた絵も可愛いのに。

芋をほおばる図。

ストーリーは少年と鬼との「恋」です。

そのはずが。

肝心のお互いが「恋」に落ちるエピソードが何もない。

なんで惚れた?
どこに惚れた?

それが描かれないまま。
1巻終わりでは気づけば少年から青年になってました。

その「恋」に育つエピソードを描くんじゃないんかい!

どうにもお話の浅さというか薄さが気になって。
いまいちのめり込めませんでした。

新しいキャラも出てきて展開しそうな「引き」で2巻へ続く…。
となっていますが。

次巻はもう追わないかなぁ。

僕的にはイマイチでした、の【星3つ】です。

1巻から読む
(2017〜)

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