No.364
カテゴリ:SF
オススメ度6 ★★★★★★☆☆☆☆
著者:闇鍋テルミン
出版社: ヒーローズ
発売日:2017/9/5(1巻)
巻数:1〜2巻以下続刊
「ボディーガードいりません?」
綺麗な表紙に惹かれました。
ある花を追って宇宙中を旅する二人のSF道中記。
なんだか面白うそうやん?
ということで読んでみました。
それがこの「トランスノーツ」です。
あらすじ
自然調査員のフェルネと謎のドロイド・Y。
二人はどこかに咲くという幻の花を求めて、今日も広ーい宇宙を行ったり来たり。
ふしぎに満ちた宇宙を軽やかに旅する、ネオSF道中記!
もうちょっと!
ハラハラドキドキしたいなぁ。
幻の花を求めて宇宙を探索する冒険譚。
人間とドロイドの二人のコンビが、各惑星に調査に赴く、という物語。
基本は1話完結のエピソード。
冒険譚と言いながら。
大げさなヒロイズムなどなく。
あっさりめ。
薄味な冒険が続きます。
トレジャーハンターではありません。
あくまで公的な調査員という立場だからかもしれません。
主人公の二人にそれぞれ、大きな謎がある様子。
それが徐々に明かされていく構成は面白いかも。
トランスノーツな人たち。
フェルネ・ブランカ。
自然調査員。生身の人間。
ある花の情報を探している。
Y。
人型バトルドロイド。
自分を生命だと信じている。
フェルネのボディーガードを申し出る
マクロン。
通信AI。普段はファルネの髪留めになっている。
その世界観は?
人間が銀河中にその生活圏を拡大した遠い未来。
脳を入れ替え、ボディを機械に変えるサイボーグ化した人間ばかり。
⬇︎ みんな人間だぞ!
生身の人間はとても少なくなっています。
そんな中、生身の人間のままのヒロインのフェルネ。
辺境の自然調査員をしています。
彼女の故郷の星に15年に一度咲くという花。
花はその星になくてはならないもの。
しかしその花が咲くには人を生贄に捧げなければいけない。
彼女はその生態を解明するために、調査員になり銀河中を旅しています。
そして、相棒となるのが謎のアンドロイド「Y」。
元は<戦闘機>と呼ばれる、戦争用のドロイドです。
なので。
戦闘力がズバ抜けてTUEEEE。
アンドロイドは生きていると言えるのか?
彼は自分のことを「生命体」だと信じています。
彼を作ったのは誰なのか?
その謎が徐々に明かされていきます。
「Y」はなくした右手の修理のためにお金が欲しい。
なので、危ないボディーガードの仕事をしています。
物語はこの二人がそれぞれの謎の欠片を求めて、各惑星の調査に赴くという構成です。
さて、評価は?
初めて読む作家さん。
元々は「テルミン」という名義で執筆されています。
「闇鍋テルミン」名義の初作品が本作となります。
他の作品は未読ですが、前々作「トランスノイド」の主人公も「Y」というようなので、作品の世界観は繋がっている様子。
続編ではないと思います。
本作から読み始めて、大丈夫かと。
キャラは可愛く、SFにしてはややライトかも。
作画はすっきり綺麗め。
1巻では二人の出会いから、それぞれの抱えた謎の紹介。
2巻では謎のピースが少しづつ集まり始めます。
調査員の同僚やら、闇の修理屋など、新キャラも続々登場。
ここから物語は加速していくのか、どうか?
面白くなっていきそうな予感を残して3巻へ。
ただ、SF漫画にありがちな。
独自の細かい設定を説明せずに進んでいく箇所もあり。
世界観が独善的でやや分かりにくい面もアリです。
ということで、まずは【星6つ】でオススメ。
完結を見届けたら追記したいと思います。
【その他の闇鍋テルミン(テルミン名義)作品】