No.53
カテゴリ:ホラー/1巻完結
オススメ度6 ★★★★★★☆☆☆☆
著者:丸尾末広
出版社: 秋田書店
発売日: 1994/8/
巻数:1巻完結
「式神だ 式神の力だ…!」
知る人ぞ知る。丸尾末広先生。
その作風はレトロで幻想的で怪奇的でエロティック。
これぞエログロ。
どうですか?
もうこの表紙だけでゾクゾクきませんか?
アングラで耽美的なイラスト。
クセの強い作品群の中で、読みやすく代表的な作品がこの「犬神博士」です。
あらすじ
犬神博士と呼ばれる老紳士が式神を操り事件を解決していくというストーリー。
いわゆる陰陽道を使って魑魅魍魎と対峙する、少年漫画の鉄板ネタ。
作画が素晴らしい。
白と黒の怪奇なモノトーン。
陰影の美しい描線。
必要以上に無残な表現。
飛び散る血しぶき。
裸体がなんともエロティック。
背景は大正〜昭和初期のようなレトロ感。
まるで違う時代に連れて行かれたような錯覚に陥ります。
突然お化け屋敷に放り込まれたような。
冒頭のシーン。
のっけからこれです。
式神。
かっこいいというより恐ろしい。
読みづらいのか?
丸尾先生の作品は、絵が幻想的で文学的な雰囲気です。
どうしても難解な作品と思われがちです。
確かに、そういった作品もあります。
ですが、本作「犬神博士」は1話完結のオムニバスで、ストーリーはわかりやすい。
やはり絵の力でしょうね。
好きな人は好き、ダメな人はダメと別れてしまいます。
繰り返し読む、というのではないかもしれません。
ただ、夜更けに。
心をゾクゾクっとさせたい時に読むには最適。
ということで【星6つ】。
僕は好きだけどお口に合わないかも…。
でも、これ美味しいよ…。
そんな気持ちでオススメします。
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*この作品群!表紙だけでも素晴らしい!