ユートピアズ

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No.102
カテゴリ:1巻完結
オススメ度9 ★★★★★★★★★☆

著者:うめざわしゅん
出版社: 小学館
発売日:2006/6/5
巻数:1巻完結

「何ニヤニヤしてんだい、このブタ!」

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この表紙。目がいくでしょ?
何の話だ?って気になりますよね。

ショートショートは発想が全てだと思い知らされます。
これほどバラエティに富んだ短編集はそうそうない!

それがこの「ユートピアズ」です。

概 要

収録作品は以下の9編。

「ナオミ女王様に仕えた日々」
「オソロ」
「チカン列車は危険がいっぱい」
「チューブ」
「センチメンタルを振り切るスピード」
「つながった世界」
「ヘイトウイルス」
「どつきどつかれて生きるのさ」
「誰が為にカメは在る」


感 想
めちゃくちゃ面白い!
これぞ短編集!

思いっきり満足させてくれます。

テーマも方向性もバラバラ。
強いて言えば、社会を皮肉っぽく描いてるところ。

作画も綺麗でスッキリ。
とても読みやすいです。
ギャグでもサスペンスでも描けてしまう画風が、うまく本作では生かされています。

特に「どつきどつかれて生きるのさ」の短編としての完成度は最高。
おもしろすぎるでしょ。


追いついていない評価。

うめざわ先生はもっともっと売れていてもおかしくない。

この「ユートピアズ」を刊行してから、一時パタッと発表が止まってしまいます。
その後、不定期に短編が掲載されたり、短く連載したり、また止まったり…。

それがこれほど実力がありながら知名度が上がらなかった要因かと。
実に惜しい…。

心身を削りながら創作するタイプの作家さんだったのでしょうか。

うめざわ先生の作品は一部の漫画好きには絶大な人気を博しながらも、決して作品内容に見合う評価を受けてきたとは思えません。


各誌に掲載され、単行本未収録の短編をまとめた「パンティストッキングのような空の下」が2015年に刊行されています。

そちらも後ほど紹介するとして。

まずは、うめざわワールドの原点。
この「ユートピアズ」。
ぜひ、読んでみてほしい!

全1巻を読む
(2006)


【その他のうめざわしゅん作品】

ピンキーは二度ベルを鳴らす
(2016)
記事を読む

パンティストッキングのような空の下
(2015)

一匹と九十九匹と 全2巻
(2011〜2012)
記事を読む

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