ギガントマキア

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No.99
カテゴリ:ダークファンタジー/1巻完結
オススメ度9 ★★★★★★★★★☆
著者:三浦健太郎
出版社: 白泉社
発売日:2014/7/29
巻数:1巻完結

「巨人戦争開始」

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あの「ベルセルク」の三浦健太郎先生の傑作短編ダークファンタジー。

それがこの「ギガントマキア」です。

あらすじ

舞台は大災厄後の地球。

変わり果てた世界で巻き起こる生命群の激突。
人間VS亜人間(デミヒューマン)。

神話の巨人を擁する人間の帝国軍に、たった二人で立ち向かうの泥労守(デロス)と風炉芽(プロメ)。

帝国が操る巨人と、巨人の力を備えた彼らとの、巨人戦争(ギカントマキア)が始まる…。


感 想
さすがの画力!
心躍る世界観。

最初の一話目でもう引き込まれます。

1巻で終わるのが勿体無い……となります。
神話の巨人とは何なのか?
なぜデロスは巨人となれるのか?
その技術はいつの時代のものなのか?
そもそもプロメとは何者なのか?

謎は謎のまま。
これから始まる長編ストーリーの、あくまで「序盤」という形で完結します。

ここから20巻くらい続けば絶対面白いでしょう、これ!

ああ!三浦先生がもう一人いたら…。


ギガントマキアの世界。

泥労守(デロス)。人間。
帝国の元奴隷。烈修羅(レスラー)の血を引く戦士。

風炉芽(プロメ)。謎の存在。
体にはネクタルという物質が流れる。
各地に散ったガイアの肉片と呼ばれる巨人を探す旅をしている。

雄軍(オグン)。亜人間。
聖虫(スカラベ)族の戦士。
泥労守(デロス)と決闘したことで、心を通わせる。

轟羅(ゴウラ)。
泥労守が風炉芽をまとい巨人と化した姿。

⬇︎これが。

⬇︎こうなる!!

帝国の巨人
ガイアの肉片の一つ。
念者(オラクル)に操られている。


ギガントマキアはなぜ生まれた?

そもそも何故、この短編が生まれたのでしょう?

この「ギガントマキア」が出た時。

短編描いてる時間があるなら「ベルセルク」の続きを早よ!

との声が上がったのも確か。

寄り道すんなよ!みたいな。
そこに異論はないです(笑)

「進撃の〇〇」がバカ売れし出した時期ですし「俺も巨人描く!!」くらいの軽いノリでしょうか…。

対抗心ではないと思います(笑)。

作画クオリティで言えば、当然三浦先生が圧倒的になってしまいますし。

編集部からの提案?
色々と噂はありましたが…。


僕は単に「他の世界」が描きたくなったんじゃないか、と思っています。

一言で言うと「気分転換」かと。

かつて「ベルセルク」の序盤でも行き詰まった時があったようです。

その時は武論尊先生の原作で「王狼伝」を描いています。

別の物語を描くことで、作家としての調子を取り戻し「ベルセルク」の連載を再開した、という逸話が残っています。

今回もそれと同じではないでしょうか?


さて、評価は?

結局、何を描いても納得させられてしまう。
新作を読めてラッキー!みたいな気になっちゃう。

1巻で終わるのが勿体無いこの作品。
【星9つ】でオススメさせて頂きます!

本当に三浦先生が10人くらいいたら、どれだけダークファンタジーの名作が世に出るだろう。

そんな贅沢は言いません。

とにかく次は「ベルセルク」の新刊!

待っておりますよ〜。

全1巻を読む
(2014)


【その他の三浦建太郎作品】

ベルセルク 1〜39巻
(1990〜)

ジャパン
(1992)

王狼伝
(1990)

王狼
(1989)

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