No.414
カテゴリ:1巻完結/ファンタジー
オススメ度8 ★★★★★★★★☆☆
著者:ヤマシタトモコ
出版社: 講談社
発売日:2014/8/22
巻数:1巻完結
「きっとみんなわたしを信じるわ」
珠玉の短編集と言っていいでしょう。
青年誌、女性誌、BL誌と幅広く活躍するヤマシタトモコ先生。
その長編読み切り3編を収録。
それがこの「運命の女の子」です。
概 要
収録作品は以下の3編。
1. 無敵
2. 君はスター
3. 不呪姫と檻の塔
女の子のキラキラした瞳が印象的なこの表紙。
ファンタジックなストーリーを想像していました。
なんと、まぁ!
思いっきり裏切られます。
良い意味で。
1話目の『無敵』。
これを読んだ後に、もう一度この表紙をみると。。
おおうう…。
全く違って見えてきます。
これほど短編で背筋をゾクリとさせられた作品はありません。
女刑事が大量殺人犯と対峙するホラーサスペンス『無敵』。
これははまさに珠玉の出来。
取り調べ室で交わされる、容疑者と刑事の会話。
相手は16歳の可憐な少女。
シンプルなシチェエーションの中、淡々と聞き取りを進める中で。
少女に感じ始める底知れぬ恐怖。
その緊張感たるや!!
何これ、怖い…。
そのセンスに脱帽です。
あらすじ&1カット
1. 無敵
由里本美鳥、16歳。大量殺人の容疑者。
女刑事がその少女と取り調べ室で対峙する。
少女の口から何が語られるのか…?
2. 君はスター
誰にも愛される、容姿端麗、成績優秀の好青年、甲斐谷。
彼に唯一振り向かない少女がいた。
甲斐谷はやがて彼女に執着するようになっていくが…!?
3. 不呪(のろわれず)姫と檻の塔
その世界では16歳になると皆「呪い」が発動する。
その「呪い」が大変なものほど、将来が有望とされている。
唯一、呪いの発動しなかった少女、古賀美保子。
彼女の存在はやがて大きな意味を持ち始める…!?
さて、評価は?
ヤマシタトモコ先生の作品を初めて読んだのがこの作品。
あまりのセンスの良さに虜となり、それから既刊の作品を読み漁りました。
他にも短編集を出されていますが、やはり本作が一番好き。
「何かいい短編ない?」と聞かれればオススメしたい作品の一つ。
是非とも読んでみて!の【星8つ】でオススメです。
ちなみに。
BL作品も多数出されております。
別のベクトルでヤマシタ作品を堪能するのもアリです。
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