No.７７
カテゴリ：SF
オススメ度10 ★★★★★★★★★★
著者：太田垣康男 原案：矢立肇, 富野由悠季
出版社: 小学館
発売日：2012/10/30（１巻）
巻数：1〜12巻以下続刊 ＜連載中＞
「宇宙も戦場も・・ここは自由だ・・」
こういうのを読みたかった！
ファーストガンダム世代には感涙モノ。
あの「ガンダム」にリアリティを持たせたらこうなるのか！と驚愕せずにはいられません。
それがこの「サンダーボルト」です。
あらすじ
時は宇宙世紀００７９年。
ア・バオア・クーへの補給路に位置する「サンダーボルト宙域」。
この戦略上の重要拠点をめぐって連邦軍とジオン軍が激しい戦火を交えていた。
そこで運命的に出会う二人の青年エースパイロット。
彼らは自らの命を燃やすように激しく火花を散らす。
ガンダムシリーズの大きなテーマといえば。
「少年が戦いを通して大人になる」ですが。
本作では主人公を少年ではなく青年にすることで、よりテーマをリアルに、重たく、戦争の悲惨さ、理不尽さを重厚に描き出しています。
これほど有名なアニメ作品のコミカライズとなると、世界観からビジュアルから、読み手にはすでに確固たるイメージが出来上がっているわけですが…。
そこを無理に崩すのではなく、かといってアニメに寄せるのではなく。
世界観を踏襲しながら、あくまでオリジナルな漫画作品となっています。
そして何と言っても。
圧倒的な画力！
モビルスーツ戦の迫力は素晴らしいです。
火花を散らす人たち。
ダリル・ローレンツ（ジオン軍）
義足のエースパイロット。
イオとの戦闘で負傷し四肢切断に至る。
やがて物語の鍵となるサイコ・ザクのパイロットになる。
カーラ・ミッチャム(ジオン軍)
サイコザクの開発者。
サンダーボルト宙域の戦闘で精神を病んでしまう。
イオ・フレミング（連邦軍）
ガンダムのパイロット。
元は首長の息子。権威や上官に反抗的。
サンダーボルト宙域の戦闘でダリルに僅差で敗れ、雪辱に執念を燃やす。
クローディア・ペール（連邦軍）
空母ビーハイヴ艦長代理。イオとは幼馴染。
サンダーボルト宙域の戦闘で行方不明となる。
南洋同盟に救出され、やがてレバン・フウの懐刀となる。
レヴァン・フウ（南洋同盟）
幼少の頃から連邦のさまざまな実験の被験体となる。
特殊な感応能力を引き出された強化人間(ニュータイプ)。
その影響により余命１年と宣告されている。
サンダーボルト宙域の残骸、遺体収容中に偶然サイコ・デバイスのデータを手に入れる。
ファースト世代には感涙もの。
必死でプラモを作り続けた小学生のあの日々。
憧れのモビルスーツがこれでもか！ってくらい登場します。
サイコ・ザク
ドム
旧ザク
アッガイ
ジオング！！
フルアーマーガンダム
ガンキャノン
ボール！
カッコええええ！！
さて、評価は？
連載開始当初は２〜３巻ですぐに終わる企画なのかな？
なんて思っていましたが。
なんとも骨太な一大SF叙事詩となってきました。
ジオン、連邦、南洋同盟、様々な思惑が絡みあいます。
個人的にはジオン大好きなので、ついついジオンサイドに肩入れして読んでしまいます。
これはもう30代、40代を完全にロックオンした作品です。
当然の【星１０】で！！
ファーストガンダム世代のみならず。
ガンダムシリーズに一度でもハマったことがある方は、１巻を読んだら撃墜されます(笑)
1巻から読む
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