木星少女流星群

No.408
カテゴリ:SF
オススメ度6 ★★★★★★☆☆☆☆
著者:原作:木戸朋生 作画:真木蛍五
出版社: 講談社
発売日:2018/3/9(1巻)
巻数:1巻以下続刊

「歴史に名を残す第一歩にしてみせます!」

SF好きをくすぐるこのタイトル。

衛星エウロパをバックに血だらけの女子高生がたたずむこの表紙。

一体どんな物語なんだ?

気になりまくり。

ということで早速、読んでみました。

それがこの「木星少女流星群」です。

あらすじ

木星第二衛星・エウロパ。
人類史上、初めてこの地に到達した日本軍は、新たな生命体の発見を目的とした開拓を、着々と進めていた。
そんなある日、エウロパに複数の隕石が落下。
日本軍は調査へと向かったが…!?


感 想

のっけからワクワクしっ放し!

舞台は木星第二の衛星「エウロパ」。
広がる宇宙の景色。

いいねーー!

その苛酷な星で人類初の開拓を進めるクルーたち。

主人公は、情熱に溢れた若手エンジニア。

個性的な先輩クルーたち。

おいおいおーい!

オラ、ワクワクしてきたぞ!

まさに導入部は正統派SFといった様相。

こ、これは期待できそうじゃないか!?

ウズウズしながら読み進めていた1話の終盤。

空から「ドドーーーン!」って何か降ってきたぞ?

うん??

ううん??

何で、女子高生?

そして、いきなり。

ズドッ!!!

クルー 全・滅!!

って!
おいおいおーい!

なんだ、このとんでも展開???

物語は骨太な本格SFから、一気にイロモノSFの様相へ。

クルーはみんな、突然現れた謎の女子高生にやられ。
一人、生き残る青年。

これはリベンジストーリー開幕か?

と、思ったら。。。

死んじゃう。

・・・・・・・・・。

お前、主人公と違うんかい!!

と言うくらい、思いっきり予想を裏切る壮絶な1話目でスタート。

とにかく、言いたい。

オラのワクワクを返せ!

女子高生な人たち。

八佰尾(はちおび) はるか。
仲間想いの優しい子。不死身。

鬼道(きどう) なな。
気の強いお嬢様。
空手の使い手。

前陣(まえじん) かすみ。
ちょっとドジな明るい子。
卓球の使い手。


主人公は「こうこうせい」です。

エウロパに降り立った女子高生。
彼女たちは何者なのか?

なんと。

秘密裏に日本軍によって作り出された「生きた兵器」。

体兵器群。

通称。

高攻生(ミーティア)。

サイボーグなのか?
人造人間なのか?
どういった科学技術で生み出されたのか?

今はすべて謎。

なぜ女子高生の格好をしているのか?

それも謎。

ただ、これはハッキリしてる。

「こうこうせい」って言いたいだけちゃうんか?

武活(ぶかつ)の時間です。

彼女たちは恐るべき力を秘めてます。

ひと蹴りすれば、大地を引き裂き。
ラケットを一振りすれば、人間が吹き飛びます。

おおースゲー!!

って、卓球かよ!!
シュールすぎんぞ!

そう。
彼女たちは、その戦闘能力を部活に見立てているのです。

部活=武活。

うんうん。
なんだかノリがわかってきました。

「ぶかつ」って言いたいだけちゃうんか。

女子高生の目的は?

なぜ彼女たちはなぜエウロパへやってきたのか?

それは、この星を自分たちのものにするため。

宇宙空間で秘密裏に作られた生体兵器の彼女たち。

反旗を翻し、開拓中のエウロパへ逃走。

それを追う日本軍と、迎え撃つ高攻生という構図。

立ちはだかる日本軍!

(注)アイアンマンではないぞ!

エウロパをめぐって、壮大な戦いが描かれる…。

多分、こんな感じに進んでいきそうです。


さて、評価は?

導入部はすごく面白くなりそうな骨太なSF作品かと思ったんです。

でもその後の展開はあまりに予想外。

まったく、どこに向かうかがわからない。

それが楽しみでもあり不安でもあります。

なぜ、女子高生なのか?
なぜ、部活を模した戦闘法なのか?
なぜ、彼女たちは裏切ったのか?

「化物」と呼ばれることに極端に憎悪を示し、ご飯を食べ、マヨネーズが大好きで。

それほどの人格を備えた彼女たちを、使い捨ての如くぞんざいにゴミ屑扱いして、挙句反乱を起こされる。

「軍隊をも蹴散らすほどの強力な生体兵器」の運用にしては、雑すぎる。

「女子高生」「部活」「雑な扱い」

これら全てが壮大な伏線となっているのか!?

単に木星と女子高生を使って描いてみた、なのか!?

その真価が問われるのはきっともっと先でしょう。

まだ何も見えなさすぎて、評価のしようがねぇ!
という具合での【星6つ】でございます。

今後の展開に興味津々です。

1巻から読む
(2018〜)

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