No.372
カテゴリ:SF/ファンタジー
オススメ度7 ★★★★★★★☆☆☆
著者:群千キリ
出版社: 集英社
発売日:2017/11/2(1巻)
巻数:1巻以下続刊
「ミツの好きな方でいいんだよ?」
またも気になる漫画が出てきました。
性別を決めにやってきた宇宙人ですと?
最高の友達か?
最高の彼女か?
選べるなら、サァ、どっち?
それがこの「選択のトキ」です。
あらすじ
光晴が高二の夏休みに出会ったのは、性別を持たない宇宙人・トキ。
なりたい性を選べるトキは、光晴の決めた方になるという。
選択を託された光晴が、本当に望むのは…?
男にも女にもなれる存在。
自分のために、好きな方になってくれる…。
おおい!
これな!
喪男なら迷わず「女の子で!!」と即答するところです。
でもね。
主人公は孤独な男子高校生。
かつて高校生だった頃を思い出してみれば。。
いかがでしょうか?
バカを一緒にやれる存在。
悩みを何でも語れる存在。
いわゆる「親友」という存在が、最も必要だった時期ではないでしょうか。
少年から青年へと変わるその時。
果たして孤独を癒す存在は?
最高の彼女か?
この究極の問いかけが面白い。
皆様なら、どっちを選択しますか?
選択する人たち。
トキ。
カーマイン星から来た宇宙人。
性器の材料を集めに地球に来た。
守屋光晴。
地球に来たばかりのトキと出会う。
孤独感を感じている男子高校生。
安達さん。
光晴に想いを寄せるクラスメート。
萩先生。
生物担当のちょっと変わった先生。
人の視線が怖いので仮面をつけている。
始まりは突然に。
ある日。
光晴の乗った自転車が透明な何かと衝突。
それが、地球に飛来したばかりのトキの宇宙船(的なもの)。
事故って、出会った二人。
とうことで。
トキをかくまう?というか同居を始める光晴さん。
このあたりの流れはザックリ進みます。
家族の反対とかないの?
オカンにすんなり受け入れられてるし。
細かいとこは気にせずいきましょう(笑)
材料集めにやってきた。
カーマイン星人は15歳になるまでに自分の性別を選びます。
その時に性器を作る材料がいると。
その材料が地球人の血とか汗とか尿とか諸々。
なんでやねん(笑)
突然、宇宙人が降りてきて、性器の材料にするから「おっしこくれ」とか言ったら。
全力でつっこむわ!
未確定な…性。
男にも女にもなれる存在、エイリアンのトキ。
この「未確定な性」の描き方が抜群。
少年のように見える時もあれば。
可憐な少女のように見える時もある。
おいおいおい。
どっちだヨォ!?
主人公の心情によって、見え方がくるくると変わります。
見た目だけではなく、トキの言動も男っぽく寄ったり、女の子っぽく寄ったり。
このどちらにも揺れる、未確定な描き方が面白い。
生物の萩先生にも無事に?素性が知れ。
学校にも来るようになったトキ。
光晴に想いを寄せる安達さんの存在に気づきます。
トキに芽生える謎の感情。
それは嫉妬なのか?
友達としての独占欲か?
ヘンテコな三角関係ができそうなところで、次巻へ。
続きがきになるぞ!
さて、評価は?
作画はとても丁寧で綺麗。
どことなく『バクマン』の小畑健先生のタッチに似てます。
著者が好きなのかな?
性別を選べる宇宙人。
SFでは、何度か出てくる、お馴染みのこの設定。
一番最初に読んだのは萩尾望都先生の名作「11人いる!」でした。
王道でいけば、当然パートナーとなる方の性を選ぶことになると思うのですが…。
さて、王道をはずしてくるのかどうか。
結末を見届けたい。
これから面白くなりそうな予感がする、の【星7つ】でオススメです。
次巻も追っかけます。