なるたる

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No56
カテゴリ:SF
オススメ度5 ★★★★★☆☆☆☆☆

著者:鬼頭莫宏
出版社: 講談社
発売日:1998/8/21(1巻)
巻数:12巻完結

「よし ピッときた アレだ」

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衝撃シーンが話題となった問題作。

表紙の可愛さからは、ほのぼのとしたSF作品を想像してしまいますが・・。

まったくそうでじゃないんですよ!
個人的には「R18指定」作品です。

思春期。
あの青臭く、不安定で、苛立ちと、欲望に苛まされる時代。
そんな時に制御できないほど大きな力を得てしまったとしたら・・?

あらすじ

小学6年生の玉依(たまい)シイナは、島で不思議な生物ホシ丸と出会う。
そして次々とシイナの前に現れる少年たちと人外の者たち。
シイナの日常は大きく変わり始める…。


感 想

まるでプロローグは冒険活劇のようなワクワク感です。

でもそれは、、それは仮の姿。

物語が進むにつれ、緊張感、焦燥感、終末感が増していきます。
やがて地球規模の展開へと変貌を遂げるわけですが・・・。

スケールが大きくなるにつれ、登場人物たちが成長し、暗さと翳りを帯びていきます。

さながら、いつ切れるか分からないロープの上を歩かされているような。
そんな危うさが作中に漂い出します。


どこをピックアップしてもネタばれになってしまいますので控えます。

構想、スケール、ストーリー展開。

SF作品としては、文句なく素晴らしい出来です。
少なくとも僕はものすごく面白かった。

では、人にオススメするか?と言われれば。

「う・・・む」

子供に読ませられるか?と聞かれれば。

「ダメ、絶対!」


さて、評価は?

壮大なスケールの物語。
展開も飽きさせず面白い。

なのに【星5つ】

ハイ。そうなんです。

冒頭にも書きましたが、SF青年漫画史上、最悪とも思える表現があります。

これは…キツイ。
人によってはトラウマかも!

著者である鬼頭先生も
「あの当時は病んでたかもしれない」
と、後に述べておられるほど。。

大人の方は自己責任で。

あとは読み手の受け入れ方次第。

落ち込んでいる時には読まない方がいいと思います。
それほど心に引っかき傷を作りそうな作品です。

心身ともに整えて、いざ!
一気読みがオススメです。

1巻から読む(全12巻)
(1998〜2003)


【その他の鬼頭莫宏作品】

双子の帝国 1〜3巻
(2016〜)

なにかもちがってますか? 全5巻
(2011〜2015)

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(2004)

辰奈1905―トミコローツ戦記
(1999)

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(1997)

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