恋文-山本崇一朗短編集-

No.392
カテゴリ:恋愛/日常/ギャグ
オススメ度6 ★★★★★★☆☆☆☆
著者:山本崇一朗
出版社: 小学館
発売日:2017/1/19
巻数:1巻完結

「ネコ?」

「からかい上手の高木さん」「ふだつきのキョーコちゃん」など。

愛らしい日常系コメディを得意とする山本崇一朗先生の初短編集。

ゲッサン他で発表したヒロインたちを集めた「恋文」。
未公開作品を含む秘蔵の読切を集めた「ロマンチック」。

2冊同時に刊行です。

これは楽しみだ!

ということで早速2冊とも読んでみました。

概 要

収録作品は「恋文」が7編。
「ロマンチック」が6編。

2冊合わせて計13本。

今まで発表された読み切りがくまなく網羅されています。


感 想

うん。

まさに「高木さん」テイスト。
そこはかとなく「キョーコちゃん」フレーバー。

人気連載作となった「からかい上手の高木さん」と「ふだつきのキョーコちゃん」。

それぞれのプロトタイプとも言える読み切り短編が収録されています。
2作を読んでいる方は、比べてみるのも面白い。

お得意とする日常系ラブコメを中心に、ちょっと不思議なお話もアリ。
日常のワンシーンを切り取ったエピソード。

でも、どれもが思わずホッコリとしてしまう。

読んでいて、気付くと顔がニヤついてしまっている。

そんなスタイルの作品です。

さらりと読めて、面白い。

初短編集としては、十分な出来ではないかと思います。


あらすじ&1カット

「恋文」より

1. 恋文
神山さんにラブレターを渡せずにいた岡本くん。
ある日、その神山さんに屋上に呼び出され、逆にラブレターを渡されるが…!?
*キャラの見た目が「からかい上手の高木さん」に似てます。

2. まちにまったおとなりさん
となりに引っ越してきた女の子。可愛いんだけどどこかがおかしい。
実は彼女はキョンシーだった…!?
*「ふだつきのキョーコちゃん」のプロトタイプの作品。

3. ネコのオッサン
ある日、家に帰るとオッサンがいた。
自分以外は可愛いネコに見えるらしいが、はたしてオッサンの正体は…!?


「ロマンチック」より

1. ロマンチック
彼氏に騙され、すべてに悲観し自殺することにした女性。
その寸前に階上から激しいドラムの音が聞こえてくる。
文句を言いに、上の住人を尋ねてみると…!?

4. ボクらの友情戦記
学校の成績が悪すぎて、塾に行かされることになったバカの仲良し3人組。
それぞれの親を説得しようと試みるが…!?

6. ボクとボクの兄キ
アキノリとマサノリは双子の兄弟。
スポーツ万能で人気者のマサノリに比べ、特技は勉強だけで少しひねくれたアキノリ。
ある日、アキノリは嫉妬にかられあることを思いつくが…!?

僕のお気に入りはダントツで「ネコのオッサン」。
こんなバカなお話は大好きだ(笑)


さて、評価は?

「恋文」の方は、ラブコメ短編が中心。

ハートフルでノスタルジック。
「からかい上手の高木さん」が好きな人はハマる味ではないかと。

実は期待していたのは、(裏)短編集と銘打った「ロマンチック」の方でしたが…。

こちらはやや期待外れ。

「裏」とわざわざ分けるほどの内容の違いは感じません。

味はいっしょ、じゃね?

少しフレーバーが違うかな…くらい。

これは2冊同時発売のための編集サイドの仕掛けだと思いますが、ちょっと苦しいか。

これ、2冊分から厳選して1冊に収めればもっと珠玉な短編集になったのでは?

ちょっと欲張って、何でもかんでも入れてしまった感があり。
そこが残念。

とはいえ。

山本先生テイスト満載の本作。
「高木さん」ファンなら押さえておくべし?かも。

ということで、面白かったわ!の【星6つ】

全1巻を読む
(2018)

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(2018)


【その他の 山本崇一朗 作品】

あしたは土曜日 全2巻
(2015〜2016)

からかい上手の高木さん 1〜6巻
(2014〜)
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ふだつきのキョーコちゃん 1〜7巻
(2014〜)

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