No.249
カテゴリ:ファンタジー
オススメ度8 ★★★★★★★★☆☆
著者:武田すん
出版社: 講談社
発売日:2016/3/18(1巻)
巻数:1〜2巻以下続刊
「なんなんだよ!! この体は…」
変身怪物系ファンタジー。
何を今さら。
そんなのすでにたくさんありますやん。
……と、思ったそこのあなた!
この作品はちょっと違います。
なんとも発想が新しい。
それがこの「グレイプニル」です。
あらすじ
山間の小さな町に住む高校生・修一。
彼はある時から怪物に変身するようになってしまった。
一体、なぜ?こんな姿に?
そして出会った運命の彼女。
やがて二人の世界は動き始める…。
表紙から可愛いファンタジーを想像してましたが。
違うんです!
ダークです。シリアスです。
理不尽にも事件に巻き込まれてしまった少年と、どこかネジの外れた少女。
屈折した二人のダークでバトルなファンタジー。
そして。
変身したら着ぐるみ。
この発想が面白い。
着ぐるみになってしまう少年と、それを操る少女。
二人で一つ。
このタッグが面白いっ!!
グレイプニルな人たち。
加賀谷修一。
大人しく目立たず生きていた少年。
ある日、突然に着ぐるみの怪物に変身できるようになってしまう。
紅愛に出会い、事件に巻き込まれていく。
着ぐるみの怪物。
修一の変身した姿。
青木紅愛(クレア)。
自殺しようとしていたところ、変身した修一に助けられる。
怪物と化した姉に両親が殺された。
ネジのぶっ飛んだ奇天烈な少女。
謎の宇宙人。
コインとなって散らばった仲間を集めている。
コインを拾ってくれた人間を怪物に変身できるようにしている。
怪物はどうやって生まれた?
宇宙人のせい!で押し切ります。
宇宙船が壊れて、仲間?がコインの形になって山間部に飛び散った。
その仲間たるコインを一人の宇宙人が集めている。
コインを拾って宇宙人に渡すと、変身できるようになる。
と、設定を大雑把に言うとそんなところ。
このコイン集め=怪物たちとのバトルという図式です。
コインを拾っていないのに怪物に変えられた修一。
その過程にも一つ謎がありそうです。
そしてコインを拾い、最凶の怪物となった紅愛の姉。
その姉がなにやら物語の鍵を握ってるご様子。
怪物を着る。
やはり見どころは。
二人で一つ(怪物)になるという設定。
紅愛が着ぐるみを着て操縦する、という具合。
そして二人の主導権争いも起こりつつ。
どのように息を合わせていくのか今後のポイント。
中は蒸れるからという理由でスク水で入ったり。
汗でテロテロでぐっしょりになったり。
そんな程よくエロっぽいシーンも挟みつつ。
着ぐるみの練習が終わると…。
もう濡れ濡れ…。
エロっすな。。
さて、評価は?
作画は綺麗。
ちょいエロな描き方も、紅愛というハーフっぽいキャラに良く合ってます。
ストーリーの展開も早く。
謎も伏線も適度にあり。
2巻まで一気に読んじゃいました。
このノンストップなテンション、すっごくいいです。
ダークファンタジー系が好きな方に。
【星8つ】でオススメです。
ちなみに。
タイトルの「グレイプニル」。
北欧神話に出てくるフェンリルをつなぐ「足かせ」のこと。
このフェンリルというのは狼の形をした怪物のことです。
そういえばこの修一の着ぐるみ。
狼っぽく見えるぞ…。
ということは怪物の足かせは…何か?
いや、誰か?
グレイプニルの語意は「貪り食うもの」ということですが…果たして?
そんな意味がストーリーに込められているのかどうか?
これからの展開に注目です。
4巻まで読みました。
【11/22追記】
そのコインをめぐって。
宇宙船が墜落したと思われる山の中。
それぞれがチームに分かれ、争奪戦を繰り広げます。
修一&クレアは弱いチームへ合流。
クレア姉はレアキャラと呼ばれる最強チームを編成。
そして何か大きな目的を持って動いている様子。
さらに、別のチームも出てきたり。
能力バトル漫画の様相を呈してきました。
そのバトルの中で。
修一の持つ能力の秘密が垣間見えてきます。
クレアチーム最凶の怪物スバルと対峙。
グシャっと潰される修一。
でも…死なない?
そして、ある能力が開花します。
物語の鍵を握るクレアの姉、青木江麗奈(エレナ)。
両親を殺し、怪物となり、妹にコインを一枚残しました。
何か大きな理由がある模様。
そして、修一を怪物に変えたのがエレナ!?
修一とエレナはどのように繋がっているのか?
まだまだ謎は深まるばかり。
ますます面白くなってきました。
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