No.13
カテゴリ:ホラー
オススメ度3 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
著者:宗方馨 原案: 白輝蓮
出版社: 講談社
発売日:2016/9/20(1巻)
巻数:3巻完結
「ここが入り口?」
おお、この表紙・・。
そそられます。
和製ホラーの廃村モノ。
いやが上にも期待が高まってしまうぞ。
それがこの「祕十村」です。
あらすじ
友人主催の結婚パーティーに参加するため、地元に帰ってきた拓哉と未希。
いざ会場に着くと参加者はおらず誰とも連絡が取れない。
そんな時に行方不明の友人から着信が。
途切れ途切れの電波に中で聞き取れたのは「たすけて」と「ひじゅうむら」という言葉…。
警察に話すも、まともに取り合ってくれない。
かくして二人は自ら捜索に向かう。
目指すは秘十村。しかしそこは決して訪れてはいけない場所だった…。
導入部の設定はかなり面白くなりそうなサスペンスホラー。
プロローグで若干の違和感を感じつつも読み進めていくと…。
サスペンスというよりも霊能バトルになりそうな予感。
ネタばれになるので、これ以上詳しくは書けませぬ。
いまいち思ったものと違う方向でした。
祕十村の人たち。
拓哉。
子供の頃から呪詛を引きつける体質。
不思議な力がある。
未希。
拓哉の婚約者で幼馴染。
舞。
拓哉と未希の幼馴染。
呪詛と対峙する力を持つ。
覇の子。
呪いの箱を体内に宿した呪詛の塊。
7人いる。8人目が誕生すると世界を滅ぼすほどの力になる。
「こんな村どこかにあるかもしれない」
サスペンスホラーは現実感があるほど怖さを感じると思っています。
この「ありそうだ」という感覚が恐怖を生むんじゃないかと。
「Googleアースで見つけた謎の集落」とか怖くないですか?
あの感覚です。
想像が掻き立てられてゾワゾワしてしまいます。
何も持たない何もできない普通の人間が、理不尽な何かに巻き込まれる..。
そんな展開を期待していたのですが、その方向ではありませんでした。
さて、評価は?
村の陰気さの描写はすごく好き。
それだけに。
この作品が安っぽい霊能バトルになってしまうと嫌だなぁ。
主役が何か霊能力的なものを秘めていそうです。
まだ1巻ではそこまで霊能色が出ていませんが、敵?というか呪い?というか。
この相手の強さを考えると、霊能バトルのインフレーションが起きそうな予感がしてしまいます。
次巻の展開も気になりますが…さて。
まずは【星5つ】で様子見。
期待が高かっただけに、次も読むかは検討中です。
2巻を読んでみた。
【3/18追記】
1巻は微妙で【星5つ】で様子見していたこの作品。
やっぱり次が気になり読んでみることに。
2巻も表紙は安定の怖さなんだよなぁ。
なにこれ、怖い。
さて、懸念していた霊能力バトルが始まるかと思いきや。
意外にも、サバイバルホラー方向へ軌道修正。
そもそも、なぜこの「祕十村」に友人たちが訪れてしまったのか?
そのキッカケが語られます。
そして生き残った仲間同士の関係性や、裏事情も描かれ。
ドラマ性が少し掘り下げられた感じ。
そして救出劇が始まる。
「覇の子」にさらわれた未希の救出に向かうことに。
乗り込むのは「覇の子」の住む屋敷。
あまりに力の差があるため、基本は逃げ。
この圧倒的不利な条件が理不尽さを際立たせます。
相変わらず色んな化け物が出てきますが、それとのバトルはあまりなし。
それよりもお化け屋敷に迷い込んだような演出。
ページ見開きを使って「ウワッ!」と驚ろかしになります。
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ドーーーン!!
ホントやめて!!
夜中に布団の中でPCで読む派です。
おっさんの心臓は耐えられない!
著者の脅かしスキルが明らかに上がってます(苦笑)
さて、評価は?
1巻から比べると面白くなってます。
3巻への「引き」も気になる。
引き続き【星5つ】で様子見。
次巻も追ってみたいと思います。
3巻を読んでみた。
ついに完結です。
っていうか。
急やね。
2巻で未希の救出に向かった拓哉。
結局そこに未希はいず、逆にさらなる犠牲者を出してしまう始末。
完全なる無駄足です。
別動態で出口へのルートに向かったシゲも会えなく撃沈。
というかね。
たくさんキャラを出した割には、その動向を描ききれず。
持て余してバンバン殺して(消して)しまった印象。
最初からもっと人数を絞った物語にすればよかったのに。
覇の子も7人も出した割には、放置。
霊能バトルにならなかったのは救いですが…。
それでも最後まで覇の子との対決はグダグダ。
すべてが中途半端。
2巻で感じたような「驚ろかし」のための演出はなりを潜め、無理やり完結へ急いだ印象です。
そして、最終話。
生まれる最大の呪い。
その正体は?
このオチには「なるほど」と思わせるとこはあるものの。
結局、しり切れとんぼ。
あーぁ。
完結まで追っかけたけどなぁ。
残念な読後感。
最終評価は【星3つ】とさせて頂きます。