おじさまと猫

No.402
カテゴリ:ドラマ・ヒューマン/日常
オススメ度6 ★★★★★★☆☆☆☆
著者:桜井 海
出版社: スクウェア・エニックス
発売日:2018/2/22(1巻)
巻数:1巻以下続刊

「私が欲しくなったのです」

昨今は空前の猫ブーム。猫マンガ花盛り。

ここぞとばかりに乱立する猫マンガの中で。
ひときわ注目を集めている作品があります。

Twitter発の感動の猫マンガと話題です。

それがこの「おじさまと猫」です。

あらすじ

ペットショップで売れ残っていた一匹の成猫。
日に日に値段が下げられ、見向きもされず、諦めていた猫の前に一人の男性が現れる。
彼が告げた言葉とは…?

これは誰かに愛されたかった猫と
おじさまの、心温まる日々を紡いだ物語。


感 想
枯れ専の皆様、よっといでー!

なんだこれ?

「感動の猫マンガ」と話題だったので手に取ってみました。

全然違うやん。。

こ、これは。

猫マンガというより、おじさまマンガかも!

主人公は寡黙でダンディなイケメンおじさま。

猫にだけ見せるデレた優しい表情の数々…。

行ってきます…とか。
一緒に寝て…とか。

このギャップに、枯れ専の皆様なら。

萌えーーーー!!!

となってしまうはず。

これ、絶対狙ってるでしょ!?


おじさまと猫な人たち。

おじさま。
ダンディな紳士。ピアノ講師。
奥さんに先立たれ、猫を飼うことに。

ふくまる。
エキゾチックショートヘアという種類。
顔が不細工なのでペットショップで売れ残っていた。

ちなみにエキゾチックショートヘアはリアルではこんな顔。
確かに不細工かも。。


擬人化しすぎ!?

もっと、リアルな「猫あるある」漫画を想像していました。

全然違います。

がっつりフィクション。

猫がモノローグでガンガン喋ってきます。

例えば冒頭のシーン。

ペットショップで売れ残っていたふくまる。

お客の容赦ない評価にすっかりいじけ虫。

そこへ突然に、自分を買うと申し出るおじさま登場。

ええ!!

渾身のツッコミ!!

そして。

期待なんかさせないでくれ!!
なんて猫が言う?
つか、考えるか!?

からの〜。

この顔!!

僕を買ってくれた!!感動!!

う゛う〜〜ん…。

最近はリアルな猫の生態漫画をよく読んでいたせいか。。

これだけ擬人化した作品は逆に新鮮です。


そして癖になる。

物語はのっけから猫である「ふくまる」の視点で進みます。

あまりにモノローグでセリフを喋るので、ちょっと興ざめしてしまうところも。

そしてベタな「にゃにゃ」口調…。

これはにゃいにゃ〜。

そして「ドヤァ!」と言わんばかりの仲良しショットのオンパレード。

どうだ!可愛いだろう!
と言わんばかり。

ちょっとあざといなー。

なんて思いながら読み進めていたのですが。

うん?

ううん?

ヤバい。
だんだんと癖になる(笑)

何、この可愛いおじさま???

猫よりおじさまに癒されるとか。

同じオッさんとして、ヤバくない???


さて、評価は?

今回は読む前に珍しくAmazonのレビューに目を通していました。

軒並みの高評価。

「泣ける!」
「鼻水が止まらない!」

とか何とか。

だから期待のハードルが上がってしまったのかも。

僕的には、そこまで高評価を連発する内容には思えませんでした。

いわゆる「猫あるある」にしてはフィクション要素が多すぎる。

かといってストーリー漫画のような展開があるわけでもなし。

日常シーンも、猫の視点やおじさまの視点だけならまだしも。
同僚や友人やペットショップの店員の視点のお話まで。

あちらこちらに散らばりすぎた感があり。

もっと「おじさまと猫」にのみフューチャーしてよかったのでは?と思います。

ただ、ここまではっきりと猫のふくまるを擬人化したなら、ゆるい日常猫マンガで落ち着けずに、もっとストーリー要素を入れてほしいな〜なんて思ったりします。

作画のタッチは可愛らしい。

サクサク読めてしまいます。

リアルを求めない猫好きにはアリかも?の【星6つ】でオススメです。

1巻から読む
(2018〜)


【その他の 桜井 海 作品】

神とよばれた吸血鬼 全6巻
(2015〜2017)

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