No.74
カテゴリ:SF
オススメ度9 ★★★★★★★★★☆著者:山田芳裕
出版社: 小学館
発売日:2000/5/(1巻)
巻数:4巻完結(未完)
「・・・・・・・・・!!」
続きが読みたい漫画のトップ1です!
それがこの「度胸星」。
あらすじ
史上初の有人火星探査隊がミッション途中で消息を断った。
その火星探査隊の捜索のために、世界規模で新たな宇宙飛行士の選抜をすることになる。
そこに応募する主人公、トラック野郎の三河度胸(みかわどきょう)。
彼は過酷な訓練を乗り越え、クルーとして選ばれるのか?
そして消息を絶った火星探査クルーの行く末は?
もうめちゃくちゃ面白いです。
山田先生のタッチは、大げさとも言えるほどデフォルメされた表現。
躍動する人物の表情!
それが、宇宙飛行士を目指すクルー達の真剣さを一層引き立てます。
見所は、なんといっても選抜試験のシーン。
宇宙飛行士になるための訓練の様子は、あの「宇宙兄弟」を彷彿とさせます。
もちろんこちらの作品が先ですけどね。
そして火星で人類が突如遭遇したの謎の現象「テセラック」。
それに立ち向かう火星探査クルー。
人智を超えた高次元の存在。
映画「インターステラー」や「2001年宇宙の旅」が好きな人はハマると思います。
度胸ある人たち。
三河度胸。クルー候補生。
トラック運転手をしていた。
嘘と暴力を嫌う生真面目な性格。
強い意志と持ち前の男気で選抜試験をくぐり抜ける。
筑前智。クルー候補生。
口も上手く、要領も良い。
スチュアートに憧れ、飛行士を志願。
後に度胸とは親友となる。
武田勇。クルー候補生。
ヤクザの若頭。
選抜試験で生き残るために暴力を使ってライバルを蹴落とそうとする。
訓練にて度胸とペアを組み争うが、度胸の生き様に打たれ心を変えてゆく。
スチュアート。宇宙飛行士。
テセラックに遭遇しながらたった一人で生き残る。
テセラックの謎に果敢に挑む。
テセラック。
人類が火星にて遭遇した高次元の存在。
距離も大きさも関係のない謎の現象。
だからこそ!
無念で…無念で…無念でならない…。
これほどの傑作が打ち切りとは!
物語は選抜試験が終わり「さぁ火星へ」という、ストーリーが最高に盛り上がり始めたところで終わってしまいます。
なんでじゃーーーー!!
なぜ、これほど面白い作品をこんな形で終了させなければならなかったのか?
連載当時のヤングサンデー編集部の意向には疑問を感じずにはいられません。
続いていれば、必ず漫画史に残る作品になっていたはず。
この打ち切りだけは本当に納得できない。
とにかく。
こんなSFの名作があったんだと、たくさんの人に知ってほしい。
途中で終わってしまいますが、それでも十分に面白い。
ぜひオススメしたい作品です。
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