No.48
カテゴリ:ホラー
オススメ度10 ★★★★★★★★★★著者:中山昌亮
出版社: 講談社
発売日: 2012/10/19
巻数:1〜4巻以下続刊 <連載中>
「おぐしさま おひきでございます おひきでございます」
「不安の種」で有名な中山昌亮先生の新作ホラー。
小さいお子様が読めばトラウマを残すこと必至…。
それがこの「後遺症ラジオ」です。
相変わらずのページの使い方。
コマ割りのうまさ。
漫画ならではの「ページをめくる」という作業を考えて作られた構成。
「出るぞ出るぞ・・・」感が半端ないです。
作風は「不安の種」と同じく。
全てが語られない怖さ。
読者側に想像の余地を残し、後でゾワゾワくる手法がさらに洗練されています。
潜在的な「畏れ」を描く。
中山先生の描く恐怖。
「人が触れてはいけないもの」
「禁忌」「土着信仰」のような。
日本人が潜在的に抱える「畏れ」というものを呼び起こします。
あの、単純に「暗闇が怖い」という原始的な恐怖。
それに近いものだと思います。
謎がわからないから怖いのではなく。
見てはいけない、知ってはいけない。
と思わせる畏怖という感情。
何これ、怖い。。。
おぐしさま…。
本作では一話ごとのエピソードの形をとりながら。
実は一つの土着信仰に繋がっています。
おぐしさま…。
その正体はまだ明かされていません。
ただ、無性に心がざわざわします。
夜中に読むにはオススメしません。。。
バッチリ電気をつけて読みましょう。
それくらい怖いです。
5巻を読んでみた。
【7/17追記】
最新刊、5巻を読みました。
今回「おぐしさま」はそれほど出てきません。
というか本編はコミックの半分ほどしか収録されていません。
では、残り半分には何が収録されているのか…?
何と著者の実体験漫画が収録されています。
これが、また。
怖えええ。
原因不明の体調不良。
下手すれば死んでいたかもしれないレベル。
その原因をたどっていくと…!?
もう、ヤメて!ってなります。
読んでて背筋が寒くなってしまいました。
あとがき漫画的なタッチですので、本編のような作画クオリティではありません。
それでも十分伝わってくる、その怪異の怖さ。
「ホラー漫画を描く」という行為には、やはり何か力が働くのだろうか….?
なんて考えさせられてしまいますね。
その驚愕の内容は、ぜひ本編でお確かめください。。。
【その他の中山昌亮作品】
不安の種+ 全4巻
(2007〜2008)
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レネゲイド
(2002)
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