群青戦記

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No.179
カテゴリ:歴史ファンタジー
オススメ度7 ★★★★★★★☆☆☆
著者:笠原真樹
出版社: 集英社
発売日:2014/1/17(1巻)
巻数:1〜14巻以下続刊

「死にたくねーなら、順応しろ!!」

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絵巻のような印象的な表紙。

キタキタキターー!!
古典なファンタジーといえば!
学園タイムスリップもの。

この設定だけでワクワクしてしまう。
それがこの「群青戦記」です。

あらすじ

スポーツ強豪校の星徳学園。
ある日の放課後、突如謎の霧に包まれ、学園ごと戦国時代にタイムスリップしてしまう。

そして学内に侵入してくる武士の集団!
いやがおうにも戦いに巻き込まれていく高校生たち。

彼らはスポーツの特色を生かした各々の武器を手に取り応戦するが…。


感 想

タイムスリップ!

そう、それは。
SF好きを永遠にワクワクさせる魔法の言葉

読んで、パッと浮かんだのは映画「戦国自衛隊」の学園版というイメージ。
自衛隊は火器を有していましたが、こちらは生身の高校生。

どうするんだ??
どうやって戦えるの?

と思いきや。

彼らがただの高校生ではなく、スポーツ強豪校で、各自がトップアスリートというところがミソです。

各部活の特色が武器になっていくわけです。
弓道部、剣道部はもちろん、アメフトや野球部、空手、柔道、テニス。

卓球部はラケットを小刀にすると武器になるという!

あの水谷選手のラケットの先に小刀をつけたのを想像してください・・・。

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シュッバアァァッッァ!!

並みの武士ならバッシバッシ切られそう(笑)

卓球、強えええ!!


荒唐無稽なSFファンタジー?

現代に生きる彼らが「殺すこと」に抵抗を感じながら。
それでも「生き抜く」ために決意し、変わっていく姿が描かれています。

全体に漂う重苦しい閉塞感と絶望感。
容赦なく仲間が死んでいく。

ストーリー的なそのドライさも見事。

単に荒唐無稽なSFファンタジーで終わりません。

なぜ、タイムスリップしたの?
なぜ、戦国時代なの?

その理由は前半はまったく明かされません。
色々な仕掛けや伏線がだんだんと出てきます。

10巻も過ぎ、徐々に明らかになってゆく黒幕の存在。
そして学園の謎。

ただちょっと。
風呂敷広げすぎたかも。
重苦しかった戦国の空気が、だんだんと薄れていく気も。


大放出の歴史上の人物たち。

有名な人物がこれでもかと。

織田信長とか。
豊臣秀吉とか。
明智光秀とか。
真田幸村とか。

ただ扱いが軽すぎる気もします。

たかが高校生にここまで翻弄されるか?

そして歴史上、超重要人物の死!
マジか!
これでいくのか!!!

歴史変えすぎてません?
これ無事着地できるの?

若干「大丈夫か?」臭が漂いだしたこの頃…。


さて、評価は?

ここまで振り切って、歴史を変える戦国モノを描いてくれると。

先が読めなさすぎで逆に面白い!

オススメ度は【星7つ】

さぁ、どうまとめていくのか。
ここからの終盤戦。

史実を知っている彼らが、その戦国の世でどのように生き抜いていくのか!?
最後はどのような結末になるのか

ラストが楽しみな作品です。

1巻から読む
(2014〜)

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