それでも町は廻っている

No.241
カテゴリ:ギャグ/日常
オススメ度10 ★★★★★★★★★★
著者:石黒正数
出版社: 小学館
発売日:2006/1/27(1巻)
巻数:16巻完結

「おしまい」

遂に完結です。

11年にわたる連載に幕が下りました。

長きに渡って追いかけてきたお気に入りの作品。
嬉しいような、悲しいような。

それがこの「それでも町は廻っている」です。

あらすじ

いつも愉快な歩鳥が大活躍。
究極の天然が巻き起こす想定外なハプニング。
下町の丸子商店街を舞台に人情味あふれるギャグコメディ!


感 想

11年も読み続けた漫画が完結する。

感無量です。

Amazonのレビューも、お祭り&ファンの集い状態(笑)

「ありがとう」「寂しいな」「泣かせんなよ」
の声、声、声。

この作品はなんと沢山の人に愛されていたのか。


それ町な人たち。

嵐山歩鳥。
探偵と小説家を目指すメイド。

辰野俊子(タッツン)。
歩鳥のクラスメイトでバイト仲間。

紺 双葉。
一学年上の先輩。

亀井堂 静。
古道具屋。歩鳥の師匠。

磯端ウキ。
メイド喫茶シーサイドのマスター。


色々な伏線を回収。

最終巻ということもあり。

やや慌ただしくも。
今までの各エピソードの続きや、伏線の回収を見せてくれました。

タッツンの恋の行方。

紺先輩と座成先輩のその後。

森秋先生の祖父の絵の謎。

個人的には、タケル(歩鳥の弟)とエビちゃんのロマンスのエピソードの結末は欲しかった。


ラストまで気が抜けない。

この「それ町」のオチはどうなるのか?

実はずっと懸念がありました。
外天楼」の記事の時にも書いた通り。

だって、この「それ町」。

一度、夢オチなるものをやった前科(*2巻参照)があります(笑)。

石黒先生のこと。
また最後に「えっ!!」と驚くようなオチを仕掛けてきそうで。

だから今回が最終巻と知った時から、読み終わるまで気がぬけませんでした(笑)

そしたら案の定!!

やらかすかーーーー!?
と思った瞬間もあり。

これは本編で確かめてください。


描き下ろしのエピローグ。

連載終了時に物議を醸した最終話。

ハイ。それもきっと計算のうち。
単行本で、きっちりと描き下ろしのエピローグを収録。

この11年間のエピソードを締めくくる。
歩鳥と静姉さんのエピローグ。

あぁ。
この場面が見たかった。

これを最後に持ってくるなんて。
やられちゃいました。


それでも廻り続ける。

巻末の石黒先生のあとがき。

充分描いた気もするし、まだまだ描いていたいような気もします。

そうですよね。
まだまだ続けていけそうですが…。
ここで終わっても充分納得できる内容です。

この「それ町」。
歩鳥の高校3年間の生活を描いています。

しかしながら、時間軸が順に流れていません。

前や後ろに行ったり来たり。
あえて時系列をバラバラにしています。

後から読み返すと、ずっと前の巻の時間軸に繋がっていたり。

時間もお話もぐるぐる廻る。
それがこの作品の醍醐味でしょう。

これからもきっと。
何度も読み直す。
ぐるぐると繰り返す。

それ町は終わっても。
それでも廻り続ける。

上手くまとまった(笑)


さて、評価は?

本当に面白く、素敵な作品。

もちろん【星10】でオススメです。

未読の方は是非手にとってみて欲しい。

石黒先生、素敵な作品をありがとうございました!

次回作にも期待しております。

1巻から読む
(2006〜2017)


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