終末のラフター

laughter

No.154
カテゴリ:ダークファンタジー
オススメ度6 ★★★★★★☆☆☆☆

著者:田辺イエロウ
出版社: 小学館
発売日:2013/3/18
巻数:1巻完結

「世界が終わるまでは この笑顔のそばに」

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「結界師」で大ヒットを飛ばした田辺イエロウ先生の短編ダークファンタジー。
「結界師」終了後から「バードメン」が始まるまでの時期に短期集中連載で描かれた作品。
それがこの「終末のラフター」です。

あらすじ

世界に闇が訪れ、滅びを迎えた時代。
人々に憎まれながらも生きる「悪魔」と呼ばれる者たち。

彼らはどうして生まれたのか?
その目的は?

悪魔として生きる一人の青年とその妹。
二人がある街を訪れたところからストーリーは始まる…。


感 想

1巻完結で文句なし!
バシっと無駄なく終わります。

良くも悪くも、少年漫画。

主人公の能力、キャラのデザイン、世界の設定。
そのままサンデーでずっと連載が続いていても違和感がない。
そもそも長期連載も視野に入れて考えていたネタの一つだったのかも。

ネタばれになりますので書けませんが…
最後に「よいしょ!」とどんでん返し。

クソゥ!
気づかなかったぜ!


さらりとしすぎ?

う…む。
ストーリーは面白いのですが。

なんだかソツがないというか。
さらりと読んで終わってしまうというか。

現れる悪魔を前に恐怖する町の人たち。
そそがれる敵意。

でも、それがドロドロしてこない。
悲壮感がない。
追い詰められて止むに止まれず、といった闇の深さを感じない。

娘、盗られてんだろぉ!
もっと狂気に走れヨォ!!

なんて、おじさんは思ってしまうのです。

あくまで主人公目線。
この辺りが少年漫画っぽい。

無駄な寄り道をしない。
だからこそ軽く、ライトに、さらりと読めちゃう。

フィクションとして「あー面白かった」
それだけ。

違うだろ。。
田辺先生の描く、男子のあの暗い瞳。

もっと!もっとアレが欲しい!!
もっとぉぉぉ!!!

すみません。
うっとおしくて(笑)


イエローだけじゃ物足りない。

本作は「結界師」「バードメン」などと、いかにも連載作品らしい王道ストーリーと変わらない。

つまり、読みたかったのはこれじゃない!感があるのです。

何から何まで田辺イエロー
せっかく?の1巻完結なんだから、もっと違う田辺カラーを読みたかった。
いうなら田辺ブルーとか田辺ブラックとか!

すみません。
ダジャレは控えます…。

まぁ、掲載誌が少年サンデーだからしょうがないですね。

田辺先生の作画なら、きっと重たいテーマでもハマるはず。

もっと屈折した作品が読みたいなぁ。
青年誌で描かないかなぁ。

希望ですけど。


さて、評価は?

タイトル「終末のラフター」にこめた意味。
ラフター=laughter ですね。
直訳すれば「笑い」「笑い声」。

laughter-_3

最後の1コマに描かれたカットとモノローグ。
ここに全て表現されています。

う~ッン。
やっぱりこのシメ方。
少年漫画っぽい。

ここは【星6つ】とさせて頂きます。

全1巻を読む
(2013)


【その他の田辺イエロウ作品】

BIRDMEN 1〜8巻
(2013〜)

田辺イエロウ短編集 フェイク!
(2011)

結界師 全35巻
(2004〜2011)

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