探偵の探偵

No.266
カテゴリ:ドラマ・サスペンス
オススメ度7 ★★★★★★★☆☆☆
著者:原作:松岡圭祐 作画:清原紘
出版社: 講談社
発売日:2017/4/6(1巻)
巻数:1巻以下続刊

「共犯としての起訴は困難です」

原作は同名小説。
松岡圭祐先生が描く本格クライムサスペンス!

そのコミカライズです。

2015年にはドラマ化もされました。
タイミング的にはなぜ、今更?な感じもありますが。

小説未読、ドラマも未視聴ということで。

気になっていた作品なので読んでみました。

それがこの「探偵の探偵」です。

あらすじ

調査会社スマ・リサーチに就職し「対探偵課」に配属された峰森琴葉。

そして琴葉はその部署唯一の探偵・紗崎玲奈と出会う。

悪徳探偵が暗躍する事件を解決し、廃業に追い込むことを目的とする彼女たち。

それは同業者からの恨みを買い、やがて 業界から魔の手が迫るが…。


感 想
さすがです!

期待を裏切らない面白さ!

重厚なクライムサスペンス。

まだ1巻ですが、これは良作の予感!

小説を読んでいない分、全てが初見で楽しめます。

謎解きのミステリーというよりは、悪に立ち向かうハードボイルドなお話。

過去の因縁。業界の闇。

暗く重いストーリーが待っていそうです。


探偵な人たち。

紗崎玲奈。
調査会社スマ・リサーチ「対探偵課」所属。
探偵に対して深い憎しみを抱えている。

峰森琴葉。
新人職員。就職早々「対探偵課」に配属される。
社長には何か思惑がありそうな人事だが…。

須磨康臣。
調査会社スマ・リサーチの代表取締役。
玲奈の過去を知る様子。


探偵の探偵って?

「男の中の男」みたいなタイトルですが。
意味は違いますよ!

文字通り「探偵を」調べる探偵のことです。

よく言えば業界の自浄。
悪く言えば同業者潰し。

主人公の紗崎玲奈がなぜ、「探偵の探偵」になったのか?

その悲しく傷ましい過去の回想シーンが1巻で描かれます。

多少ネタバレになりますが…。

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玲奈の妹がストーカー被害を受けて殺されてしまう。

それには悪徳探偵業者が関与していた!

しかし共犯には問えない…。


実は、これとそっくりな事件を覚えています。

ストーカー被害に苦しみ、逃げた被害者。
その住所を「探偵」が探し出し、依頼者たるストーカーに教えてしまう。

そして被害者はストーカーに命を奪われてしまう。。

なんとも痛ましく、許せない案件…。

これは実際に起きた事件です。

著者がこの事件から着想を得たかどうかはわかりません。

しかし、表に出ないだけで、実際にそういう「ブッラクで」「グレーな」依頼を受けてしまう業者もいるのかもしれません。


作画がベストマッチ。

作画は精緻ながらハードな絵柄。

このクライムサスペンスを盛り上げます。

女性陣が薄幸そうで危うげで。

刃物のような怜悧な眼差し!

ゾクゾクしますな。

そもそも原作の表紙を作画担当の清原先生が描いていたようで。

なるほど、世界観はバッチリはまってますね。

こういう原作と作画のマッチングが上手くいくと期待できます。


さて、評価は?

まだ始まったばかりなのに。
早くもきな臭いこの1巻。

小説未読のため、原作と時系列が異なっているのかはわかりません。

1巻序盤で、玲奈と琴葉のチーム結成。
後半は玲奈が「探偵の探偵」となるきっかけとなった過去の事件の回想シーンが入ります。

まだまだ深化しそうなストーリー。

何と言っても松岡圭祐先生原作ですから。
どんどんとスリルに満ちた展開になっていくはず。

安心の【星7つ】でオススメです。

小説未読の皆さん!
僕と一緒にこのコミカライズで追っかけましょう!

1巻から読む
(2017〜)

原作を読む 1〜4巻
(2014〜)


【その他の清原紘作品】

Another 全4巻
原作:綾辻行人
(2010〜2011)

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