モンキーピーク

No.219
カテゴリ:ドラマ・サスペンス/ホラー
オススメ度8 ★★★★★★★★☆☆

著者:原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏
出版社: 日本文芸社
発売日:2017/2/9(1巻)
巻数:1巻以下続刊

「罠だ!!」

山岳パニックホラーですと!?
サバイバルですと!?

もっとも大好きなこのジャンル。
チェックしないわけにはいきません。

表紙ですでに面白そうな予感。
これは期待できそう!

ワクワクしながら手に取ったのが、この「モンキーピーク」です。

あらすじ

社員の結束を高める為の、登山レクリエーション。

雄大な自然を感じる爽やかな山は、夜と共に惨劇の舞台と化す!
藤ヶ谷製薬36名が体験した、未体験の悪意とは・・・! ?


感 想
うん!期待どおり。
これぞ正統派サバイバル・ホラー!

山という閉鎖空間の中で、襲い来る謎のシリアルキラーと対峙する。

偶然かそれとも必然か?
怨恨なのか?

過去を抱えた主人公。
絡み合う人間関係。
会社の抱える薬害問題。

単なる殺人鬼に追い回される安っぽい物語ではありません。

ミステリー要素はしっかり。

ストーリー展開も早く飽きさせません。
スリルも満載。

これは面白い!


藤ヶ谷製薬の人たち

早乙女。主人公。
物語の舞台となる岩砕山に因縁のある青年。

長谷川部長。
登山経験者。人事部長。
早乙女の過去を少なからず知る様子。

岡島。
サバイバル系には欠かせない、ヘタレ要員。

佐藤。嫌味な先輩。
早乙女に厳しく当たる。

富久社長。
薬害問題で前社長が退き、後任に。
一致団結を目指し、登山を企画する。

謎の猿面の大男。
ナタで襲いかかってくる。
その正体はまだ謎に包まれている。

作画の粂田先生の作品は初読みです。
キャラクターの描きわけが巧みです。
緊張感のある表情が上手い。


しらび山って?

物語の舞台のしらび山。
そしてその奥にある岩砕山。

これは架空の山です。

作中、日本で2番目に遭難者が多い山として紹介されます。

ちなみに、1位として紹介されている谷川岳。
こちらは実在の山です。
世界で一番遭難者の多い山というのも事実。

物語のしらび山は、しらび平、中岳のある木曽駒ケ岳のイメージでしょうか?

作中で出てくるコースマップがなんとなく似ています。


冷静さに違和感。

最初の夜、そして次の日と。

同僚が次々に惨殺されます。
その数、実に14人。

その割には、皆さん冷静。
パニックにならない。

ええええ???

こんなに同僚が殺されたら、もっとパニックになるんじゃ!?

想像してください。
暗い山の中で。。。

ナタを持った猿の仮面の大男が襲ってくるんですよ!!

もっとションベンちびってわめき散らしてもおかしくない。

極限状態になると肝が座る人物いるでしょうが、本作では全体にパニック度が低い気がします。

そこはもっと、リアリティ出して描いてもらいたいところかなと。


さて、評価は?

1巻では伏線、キーワードが散りばめられ、だんだんと物語の主要メンバーが絞られていきます。

そして水も食料も切れていく中で、社員たちのそれぞれの人間関係、確執が浮き彫りになり始めます。

そういったホラー以外の人間模様も見所になりそうです。

さて、この事件。
会社の薬害問題が絡んでいるのか?

まだまだ謎は明かされません。

久々に正統派サバイバルホラーの良作になりそうな予感。

期待を込めて【星8つ】
この作品は完結時にもう一度星を付けたいと思います。

ミステリー、サバイバルホラー系が好きな方は読んで損なしかと。

みなさん、一緒に結末まで追っかけましょう!


4巻まで読みました。

(2017.11.9)
【11/11追記】

う〜〜〜ん、いい!
勢いが落ちないぞ!

山という閉鎖空間で起こるサバイバル!

容赦のない猿の襲撃に次々と倒れていく。

ついに残ったのは14人。

そして残された者同士の足の引っ張りあいが始まります。

猿の仲間が紛れ込んでいる?

疑心暗鬼に陥り、お互いを信じれなくなっていく。

水も食料も切れ、その確保に目を盗んで不正を働く。

裏切り、抜け駆けと。
なんとも醜い人間ドラマが展開していきます。

団結と称して、お互いが監視しあい。
疑わしき者には拷問もありになっていきます。

この集団心理が怖ろしい。

その異常さに着いていけず、別行動に出るチームも。

そして4巻では究極ヘタレのこの男にもやっと見せ場が!?

そして明かされる、猿の新たな秘密。

ううん?
こうきたか!

実は、僕。

最初に犯人を予想していたんです…。

それが外れてしまいそうな予感。

さてどうなるか。

答えは最後までお楽しみにとっておきます。

ますます面白くなってきました。

1巻から読む
(2017〜)


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