ROBOT×LASERBEAM

No.311
カテゴリ:スポーツ
オススメ度6 ★★★★★★☆☆☆☆
著者:藤巻忠俊
出版社: 集英社
発売日:2017/7/4(1巻)
巻数:7巻完結

「ゴルフの何が楽しんですか?」

ジャンプ的ゴルフ漫画キターーーー!!

あの「黒子のバスケ」の藤巻先生の最新作。

なんとも意外!今度はゴルフ漫画です。

それがこの「ROBOT×LASERBEAM」です。

あらすじ

融通がきかず無表情、ロボこと高校生・鳩原呂羽人。
彼をゴルフ部に誘うトモヤは新しいクラブを試すため、ロボを練習場へ連れだす。

だが他校のゴルフ部に絡まれ、なんとロボが勝負することになるが…!?


感 想
ROBOT×LASERBEAM

ロボ・レーザービームと読みます。

SFではありませんよ、念のため(笑)

ジャンプ的な王道のスポーツものです。

「黒子のバスケ」を大ヒットさせた藤巻先生。

やっぱり上手いです。

主人公の設定、キャラの性格、ライバル関係、先輩たちと。

少年漫画なツボを押さえてきます。
とにかくキャッチーです。

そして舞台を「高校生のゴルフ部」としているところがまた。

インターハイに向けての団体戦とか諸々楽しみな展開が予想されます。

今度はゴルフ。

どんな熱いドラマを描いてくれるのか!?


レーザービームな人たち。

鳩原呂羽人(ろばと)。
無表情で几帳面。通称ロボ。
ゴルフは未経験ながら、素晴らしいショットを打つ。

三浦鷹山(ようざん)。
成桜大学付属・ゴルフ部1年。
ゴルフ界期待の新星。
練習場で呂羽人の打つショットの音に驚愕し、勝負を申し込む。

中田トモヤ。
栄藍学院・ゴルフ部1年。
お調子者。呂羽人をゴルフ部に誘う。


レーザービームとは?

さて、タイトルにもなっているレーザービーム。

これはゴルフ用語でショットをまっすぐ飛ばすことを指します。

ゴルフ経験者ならその「まっすぐ飛ばす」難しさは知っているはず。

しかし掲載誌は少年ジャンプ。

ゴルフのルールや用語など知らない読者も多いはず。

主人公を素人という設定にして、彼に教えていくという体で説明を入れていく、この構成。

それが程よく分かりやすく。
物語のスピードも落とさない。

こういうのが上手い。

で。

主人公の呂羽人はゴルフ未経験者ながら、このレーザービームが打てるという。

素人がそんな簡単にまっすぐ飛ぶかい!!

などのツッコミは野暮でございます。
ジャンプです。

ある程度のファンタジー的展開は折り込み済みで読んでいきたいところ。

ですが、主人公にも何か秘密がある様子。

レーザービームが打てるその理由は本編でお確かめください。


キャラの類似性。

スポーツ漫画の醍醐味はそのキャラクターの多彩さ。

主人公、友人、ライバル、先輩、因縁の相手、絶対的王者などなど。

繰り返されるテンプレート。
しかし王道だからこそ、そこが面白い。

まだ1巻ですが、すでに「黒子のバスケ」とのキャラの類似性が見られます。

まず、主人公・呂羽人。

無表情で飄々として特別な才能がある。
まんま黒子テツヤに近いですね。


左:呂羽人/右:黒子テツヤ

そしてライバル役の三浦鷹山。

火神くんと青峰くんを足して割ったようなビジュアル。
ずば抜けた身体能力と熱く真っ直ぐな性格。
まさに火神くんそのもの。


左:三浦鷹山/右:火神大地
黒子のバスケ的に置き換えていくと、まだまだキャラが足りません。

1巻終わりで、ついに呂羽人が栄藍学院・ゴルフ部に入部します。

これから各校のエース、ライバルたちが続々と出てくるはず。

きっと美人マネージャー(気が強い)も出てくるはずw

ケガで戦線離脱していた先輩(優しい)も戻ってくるはずw

いや〜楽しみだ。

さて、評価は?

1作目が大ヒットや長期連載だった場合。

その次の作品というのは、どうしても前作と比べられがち。

ましてやそれが押しも押されぬ大・大ヒット作だった場合。
そのプレッシャーたるや相当なものがあるでしょう。

事実、少年漫画においては1作目のヒットに比べ、2作目がパッとしないという例は沢山あります。

それはおそらく読者が、前作の印象を引っ張ってしまう面もあるかと思います。
ついつい理想のイメージを追ってしまうというか。

そういう意味では今作。

ジャンルは同じスポーツ漫画。
舞台は高校の部活動。

バスケからゴルフに変わったとはいえ、類似点はかなりアリ。

おそらく「黒子のバスケ」ファンも受け入れやすいはず。

リアリティあるスポーツ漫画が主流の昨今。
あまりにファンタジー的な展開はないと思いますが…。

それでも僕は期待したい!

藤巻先生ならではのゴルフバトルが見てみたい。

ということで。

これはきっと面白くなりそう、の【星8つ】でオススメです。


3巻を読みました。

(2017.12.4)

【12/5追記】

キタキタキタキター!!

熱いゴルフバトルが開始。

2巻では入部したてのロボが他の部員たちとの衝突、そして認められていく過程を描きました。

3巻では強豪ライバル校との練習試合です。

栄藍学院vs東北国際高校。

そして登場。高校最強の「帝王」朱雀恭介

やっぱり出たよ!「帝王」!

いや〜〜。

お約束とはいえ。

やはり熱くなってしまう、この展開。

入部したばかりのロボが「帝王」に挑みます。


そして!

待ってました!

藤巻先生ならば、そろそろファンタジーな大技が出てくるだろうと予想してました。

ロボの先輩、栄藍学院のエース烏丸草太

ウェッジの魔術師が放つ7色のアプローチ技!

紅蓮焔!!

瑠璃雫!!

ゴルフ場でやってみてぇ!!

読者であることがバレバレです(笑)

やっぱり試合、バトルのシーンは本当に面白い。

早く大会とか始まらないかなー。


4巻を読みました。

(2018.3.2)

【3/15追記】

おいおいおい。

雲行きが怪しくなってきました。

どうしたっていうんだ!!

ここにきて急激な方向転換。

3巻までは高校ゴルフ部を舞台にした作品でした。

終生のライバルとの出会い、帝王と呼ばれる王者との邂逅。

これからきっとインターハイに向けての熱いドラマが展開されていくはず。

そう思っていた矢先…。

ちょっと、これ!

インターハイは?
ライバル校との因縁は?
先輩たちとの切磋琢磨は?

3巻まであれだけ丁寧にゴルフ部へ入る過程を描いていたのに。

なんで、いきなり3年飛ぶねん!

ああ。。

これあかんヤツ。

スポーツ漫画において急に「3年後」が出たら、終わりの合図。

熱い高校ゴルフ部の戦いが読みたかったのになぁ。

どうしましょう。

ロボくん、プロになっちゃいました。

まさかのプロ編がここから何十巻も続くとは思えない。

次かその次くらいで、終生のライバル鷹山くんと対戦して終わり。

そんな匂いがするのですが、、、大丈夫かなぁ?


7巻を読みました。

(2018.9.4)

【9/4追記】

ついに完結です!

やはりというか、予想通りというか。

「そして三年後ーー」

が出たスポーツ漫画は、終わるの法則。

その法則は健在でした。

高校ゴルフ漫画として始まった本作。

『黒子のバスケ』に続く、青春部活漫画を期待していましたが…。

やはり『ゴルフ』というのは、ジャンプでは厳しかったのか!?


キャラの無駄遣い。

人気が出なかったのか、4巻からの明らかな方向転換。

高校時代をすっ飛ばし、突然の『プロ編』への突入。

打ち切りの匂いがプンプンでございます。

そのプロ編になって出てくるライバルたち。

これが、また。

魅力的なんだ(苦笑)

せっかくの新キャラたちも、結局ほとんど出番のないまま。

もっと活躍させて欲しかったなー。

まさにキャラの無駄遣い!

お気に入りは、この人。
ロボを目の敵にする、ゴルフ界のドン、ドン大熊。
6巻から登場。

コイツ大好き❤️

もっと右往左往して欲しかった!


さて、最終評価は?

スポーツ漫画の醍醐味とは?

主人公の成長過程、そしてライバルとの対決です!

終生のライバル、三浦鷹山。

ロボと鷹山の戦いが描かれず終わってしまいました。

これにはショボーン。

全てが中途半端で終わってしまい、残念な結末と相成りました。

魅力的なキャラ、熱いゴルフバトル。

テンポ良いストーリー。

これで人気が出なかったのが何故??の【星6つ】でフィニッシュとさせて頂きます。

1巻から読む
(2017〜)


【その他の藤巻忠俊 作品】

黒子のバスケ EXTRA GAME 全2巻
(2015〜2016)

黒子のバスケ 全30巻
(2009〜2014)

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