幼女戦記

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No.207
カテゴリ:戦争/ファンタジー
オススメ度3 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
著者:原作:カルロ・ゼン 作画:東條 チカ
出版社: 角川書店
発売日:2016/12/10(1巻)
巻数:1~4巻以下続刊

「せいぜい あがいてみせましょう」

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大人気のライトノベルのコミカライズ。

2017年1月にアニメ化してから本屋さんでも軒並み平積み。
レビューも高評価の嵐!

今、話題の作品「幼女戦記」。
最新刊まで一気に読んでみました!

あらすじ

超合理主義エリートサラリーマンがなぜか幼女に転生する!?

魔法と小銃の入り乱れる異世界で、軍での出世&安全な後方勤務を目指すが、なぜかエースとして祭り上げられ……?


感 想
あれええ??

こ、これが大絶賛ですと?

マジか!!

ラノベからのコミカライズでこのパターン最近多いです。
僕的にハマらないのが多数。

Amazonレビューでも軒並み高評価だったので期待のハードルを上げすぎたか!?

一番違和感があるのが、その漫画にそぐわぬ小難しい専門用語の羅列と、ラノベ特有のウィットに富んだモノローグ。

漫画と活字ではテンポが違います。

活字では軽妙に読めても、漫画のコマ割の中にその文字列が収まるとウザくてしょうがない。

鼻に付く、というのでしょうか。

小説版を読んでいる人なら、きっと楽しめるのでしょう。

でも、僕のように漫画版から入ると、ウンチクが不必要に長くていまいちのめり込めない。

小説の世界観、空気感を再現しようとして、漫画的な面白さを失ってしまった印象です。

この作品を一言で言うと。

第一次世界大戦時のドイツ軍に超ド級の魔法を使う幼女がいるお話。

ハァァ?


キャラが好きになれない。

サラリーマンが幼女に転生ですと?
しかも魔法を使って戦争と。

ウケるツボを狙いすぎでしょう。

Before
日本のエリートサラリーマン
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⬇︎ ⬇︎ ⬇︎ ⬇︎ ⬇︎

After
ターニャ・デグレチャフ/帝国軍・航空魔導少尉
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サラリーマン時代のビジュアル、中身の「いけすかなさ」は異常!

それが。

幼女になっても小難しいセリフばかりで、全然好きになれないぞ。

主人公は、リストラを告げた社員に逆恨みされ、ホームに突き落とされます。
その彼を転生させるのが「存在X」。

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うわぁぁ。

このベッタベタの神的ビジュアル…。
萎えるなぁ。。


萌えかと思いきや?

目ヂカラのある幼女がパリっと軍服を着こなすこの姿。
ギャップ萌えですね!?

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でも、こう言ったビジュアルだけで魅せる作品ではありません。

ミリタリー用語がバンバン出てきます。
戦争や合戦のウンチクがウザいくらい出てきます。

というか原作のカルロ先生が相当に軍事オタクなのでしょう。
しつこいくらいに出てきます。

ということなら?
本格戦争漫画なのか?と思いましたが…。


やってることは超ファンタジー。

はて?

戦争だ戦術だ!とかいいながら。
魔法を使う…。

その魔法を使えるようになるには、厳しい条件、試練があるのか?

いいえ。

生まれつき、、、だそうです。

そして主人公にだけ絶対的な魔法の力があって、努力など皆無で無双状態。

俺TUEEEEです。

兵站だ、戦術だ、とかいう前に。

その絶大な魔法で「ドカン!」とやったら終わるんじゃね?

戦争と魔法の融合?

舞台は、異世界設定ながら、まさに第一次世界大戦前夜。

戦車や大砲や機関銃や航空機などが出てきます。
武器の技術力は20世紀初頭のイメージ。

ただし、作戦参謀室に大型モニターがあったり、映像での報告があったりと。
こちらは近代的。

戦場と、それ以外の場所との時代設定のギャップを感じてしまいます。


主人公の所属する帝国軍は、そのビジュアルや諸国との関係性からドイツ軍がモチーフではないかと思われます。

制空権は、空を飛ぶ魔導師が制圧します。

魔導士は飛びながら銃(魔法の術式)を撃つ。
魔法陣みたいなのでバリアを張る。

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うううううん????

そんな勢いで飛んだら耐Gはどうなってんの?
銃なんてまともに当たるわけないだろ?
その高度、酸素は? 温度は?
盾にする魔法陣ってどうやって呼び出してるの?
細けえことはいいんだよ!
全て、魔法。
ハイ、問題ナシ!

あれだけ、戦術やなんだって。
本格的っぽく描いてるくせに。

結局、全てファンタジーで解決ですか?

深いようで浅い。

なんだろう。
無駄に本格的ぶってるこの感じ。

僕ね。
こういう類の作品にはとことん冷めるんです。

ファンタジーならファンタジーに。
リアル戦争ものならリアルに描いて欲しい。

どっちつかずってのが、一番不完全燃焼になるんだよお!

さて、評価は?

きっと。
小説は面白いのだと思います。
そちらは未読ですから、作品としての評価はできません。

これだけ人気が出たのですし、魅力のある作品なのは確かでしょう。

あくまで、このコミカライズ作品を、原作を読まずに一漫画作品として読んだ場合です。

うん…。

全然面白くない。

一気に最新刊まで読もうと3巻購入。

失敗した。。
1巻で止めようかと思ったレベル。

Amazonの軒なみな高評価レビューには疑問を感じざるをえない。

ステマ入ってないか(笑)

我慢して2巻、3巻と読み進めると、少し面白くなってきました。

やっと漫画らしくなってきた、というか!

コミカライズの東條先生が、この世界観の描き方を掴んだ、とも感じます。

作画はもちろん素晴らしい仕上がり。

なので。
これから右肩あがりで面白くなりそうとは予想します。

でも、僕はもういいかな。
これ以上続きを読もうとは、思えなかった。

ファンの人ごめんなさい。

なので【星3つ】です。

1巻から読む
(2016〜)


幼女戦記(原作)1〜7巻
(2013〜)

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