No.２８６
カテゴリ：ファンタジー
オススメ度５ ★★★★★☆☆☆☆☆
著者：原作：山川直輝 作画：奈央晃徳
出版社: 講談社
発売日：2016/10/7（１巻）
巻数：1～2巻以下続刊
「あたしを助けて」
なんともそそるタイトル！！
「ファンタジー異色作!!」の煽り文。
これは、絶対…。
面白いか面白くないか、どっちかパターン。
さてどうするか。。
と思案し１巻は放置。
２巻の出たタイミングでやっぱり気になったので読んでみることに。
それがこの「100万の命の上に俺は立っている」です。
あらすじ
合理的で友達もつくらない帰宅部の中学3年生、四谷友助。
そんな彼が、唐突に異世界に飛ばされ、同級生の女の子2人と力を合わせて戦う羽目に。
単独行動大好き、独自の視点でマイペース道を行く四谷。
主人公としてどうなのか──!!? アンチファンタジーを謳う、ファンタジー異色作!!
RPGファンタジー ✖️ デスゲーム！？
おおう。。
またも評価のしづらい漫画だ。
最近増えてきたこのジャンル。
異世界に飛ばされ戦う系。
今作もその一つ。
目の肥えた読者なら「ああ、またか」となるような物語。
主人公が異世界に飛ばされ、理不尽なサバイバルに巻き込まれる。
ベッタベタな展開。
目新しさはありません。
重厚なタイトルなので、残虐性の高い作品か！？
なんて、身構えながら読んだのですが…。
なんともライト。
ノリが軽い。
１巻はコメディタッチに進みます。
これを読みやすいととるか、薄っぺらいととるか。
好みが分かれそうです。
100万な人たち。
四谷友助(ゆうすけ)。
ステータス：農民
単独行動が好きでマイペース。
ドライで合理的にな考えの持ち主。
新道衣宇(いう)。
ステータス：魔術師（風）
美人で読者モデルもこなすコミュ力抜群の女子。
気丈に振舞っているが、実は臆病な一面も。
箱崎紅末(はこざきくすえ)。
ステータス：戦士。
虚弱体質。現実世界では運動もできないほどの病弱。
時館由香(ときたてゆか)
ステータス：魔術師（熱）
オタク系女子。かなりゲスい
何回でもトライ！
攻略型RPGの世界。
主人公たちが何故この異世界に呼ばれたかは謎のまま。
ゲームマスターによるクエストを１０回攻略しないといけません。
一人が死んでも大丈夫。
３０秒たてば生き返る。
ただし全員同時に死ぬとゲームオーバー。
ということで。。
サクサク死にます。
食われたり。切られたり。潰れたり。
主人公たちは散々な目に合うわけですが。
そこに残酷的な描写はほとんどなく。
やられると幽霊みたいになって復活待ち。
死のギリギリの緊張感は感じません。
それよりも「いかにクエストを攻略するか」に重点をおいた展開。
２巻になって、クエストのマルチストーリーの可能性を探ったり。
頭脳戦のような展開も見え始めます。
ただね。
なんだか主人公が好きなりきれない。
合理的で、マイペースで、自己中心的。
この時折見せるゲスい表情。
イラっときます(笑)
あと性格は現役中学生のリアルって感じではあるのですが。
本当のリアルならこんな異世界をすぐには受け入れないし、馴染まないよね(笑)
主人公たちが異世界ゲームをすんなり受け入れている設定は、やはり「話が早い」からでしょうか？
さて、評価は？
1巻はコメディタッチ。
ファンタジー世界と現実世界を行ったり来たり。
勢いとテンションで押し切ります。
サクサク進んで面白い。
２巻になるとファンタジー世界の舞台のまま。
クエスト攻略の謎解きがメイン。
少し勢いが失速。
説明っぽくて退屈になるシーンもあり。
う～ん。
どうでしょう。
なんだかゲーム攻略を漫画にしただけのような展開になりつつあります。
もっと主人公たちの人間ドラマが見たいのですが。。
そこまで深くなりそうにはない雰囲気。
かといってコメディでもなし。
バトルのかっこいいファンタジーでもなし。
中途半端というか。
色んな要素がブレンドされ、まだ味が決まってないというところか。
いまいち好きになりきれない味。
もっと味付けが濃くなれば、読者それぞれの好みが分かれるかと。
ということで。
２巻まででは様子見の【星５つ】です。
次巻を追うかはまだ未定。。
１巻から読む
【その他の奈央晃徳作品】
トリニティセブン 7人の魔書使い 1〜16巻
原作：サイトウケンジ
カウントラブル 全７巻
サイコバスターズ 全７巻
原作：青樹佑夜
